連載「病理医があかす、知っておきたい「医療のウラ側」」第24回

「病理医と話そう」へようこそ〜家族が難病「骨髄異形成症候群」で骨髄移植に臨む

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ドナーのボランティア精神にも思いをはせてほしい

 そして、ドナーの<ボランティア精神>にも思いをはせてほしいことも伝えた。

 ドナーは、腰の骨から大量の骨髄血が採取される。仕事を休んでしばらく入院し、採取後には局所の痛みが強い場合もある。ドナーが誰かは教えてくれないが、感謝の気持ちを持ち続けてほしい――そのことを2人のお子さんを含む家族全員でシェアしてほしいとも伝えた。

 私が小学校5年生のとき、大好きだった祖母を白血病で亡くした。当時、高齢者(といっても68歳)の白血病患者が、発病から半年ももったのは珍しいと言われたそうだ。もう50年以上前のことだが、白血病治療の進化には目覚ましものがある。

 そしてまた、骨髄移植治療までの期間があるということは、治療前に家族全員で「骨髄異形成症候群」や「骨髄移植」を勉強できる時間があることも意味する。これも、ほかのがんと違う利点だし、それを生かさないともったいないとアドバイスした。

 今後も、毎月第一土曜日に「病理医と話そう」活動を続けたいと思う。遠慮なく、事前ご予約ください。

連絡先:つつみ病理相談所
TEL:0562-85-6996 メールアドレス:pathos223@kind.ocn.ne.jp

連載「病理医があかす、知っておきたい「医療のウラ側」」バックナンバー

堤寛(つつみ・ゆたか)

2017年4月より、はるひ呼吸器病院(愛知県)病理診断科の病理部長。1976年、慶應義塾大学医学部卒、同大学大学院(病理系)修了。東海大学医学部に21年間在籍。2001〜2016年、藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授。「患者さんに顔のみえる病理医」をモットーに、病理の立場から積極的に情報を発信。患者会NPO法人ぴあサポートわかば会とともに、がん患者の自立を支援。趣味はオーボエ演奏。著書に『病理医があかす タチのいいがん』(双葉社)、『病院でもらう病気で死ぬな』(角川新書、電子書籍)『父たちの大東亜戦争』(幻冬舎ルネッサンス、電子書籍)、『完全病理学各論(全12巻)』(学際企画)、『患者さんに顔のみえる病理医からのメッセージ』(三恵社)『患者さんに顔のみえる病理医の独り言.メディカルエッセイ集①〜⑥』(三恵社、電子書籍)など。

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堤寛
マイケル・ジャクソンも悩まされた皮膚病「白斑(尋常性白斑)」を治せる時代が到来
インタビュー「皮膚の色が抜け落ちる『白斑』の最新治療」前編:榎並寿男医師(新宿皮フ科院長)

皮膚の色が抜け落ち、白くなってしまう病気、白斑(尋常性白斑)。マイケル・ジャクソンもこの病気だったことが公表されている。従来は難治とされてきたが、近年、治療が進化し、成果を上げている。最先端の治療に取り組み、「8割以上の白斑は改善可能と考えている」という新宿皮フ科院長の榎並寿男医師に聞いた。

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

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大阪市内のクリニック勤務。1987年 産業医科大…

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