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「精子の老化」は35歳頃がピーク!射精できれば子どもが作れるのは誤解

 加齢とともに卵子は老化する。精子はどうなのか?

 射精できれば子どもが作れるという認識は大きな誤解! 精子の老化は35歳頃がピークなので、男性も妊活を急いだ方が賢明だ。そう強調するのは、獨協医科大学越谷病院泌尿器科の岡田弘教授だ。

 岡田教授は、30年以上にわたり射精障害などの男性不妊症の臨床に携わってきた男性不妊症のスペシャリスト。特に無精子症の最先端治療であるMD-TESE(顕微鏡下精巣内精子採取術)のパイオニアでもある(参考:男性不妊バイブル)。

 岡田教授は、およそ8000~9000人の不妊症外来患者の精子をマウスの卵子に注入し、卵子を活性化させ、精子の活性化率を測定した。その結果、子どもがいるカップルの場合は、マウスの卵子の活性化率(精子の運動率)は落ちないが、子どもがいないカップルの場合は、活性化率は明らかに落ちる傾向が強かった。

 活性化率が低減する分岐点はおよそ35歳だったことから、男性の生殖適齢期は、およそ35~45歳としている。

男性不妊症の専門医は国内にわずか50人

 このような精子の老化に関する研究は、国内外で進められている。

 岡田教授によると、男女ともに生殖に適した年齢の時は、1年間で約90数%が妊娠するため、1年間で妊娠しなければ、男女同時になるべく早く検査を受け、不妊治療を始めるべきだと薦める。

 通常の精液検査は、精子濃度や精子運動率などを見るが、個々の精子の機能は判別できないので、妊娠させる能力を測る「精子機能検査」を行う。しかも、不妊症の原因は、無精子症、精索静脈瘤などの造精機能障害から、精路通過障害、膣内射精障害、性交障害まで多岐にわたる。

 これらの不妊症の最大のネックは、受診動機のハードルが極めて高いため、来診しない点だが、男性不妊症の専門医は、国内にわずか50人しかいない状況も問題点だろう。

 岡田教授は、妊活は女性任せにせず、夫婦の協力体制で取り組むことが重要と強く指摘する。

 不妊症で悩んでいる人は、以下のサイトを参考に、不妊症の治療に努めてほしい。

●獨協医科大学越谷病院泌尿器科 http://www.dokkyomed.ac.jp/dep-k/uro/
●男性不妊バイブル http://www.maleinfertility.jp/
●一般社団法人日本生殖医学会  http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa08.html

(文=編集部)

妊活はシチュエーションを変えることも大事 不妊治療は愛情の確認から
インタビュー「『射精障害』での不妊が増えている」第3回:岡田弘医師(獨協医科大学埼玉医療センター・泌尿器科主任教授)

「非婚化」「晩婚化」と並んで、結婚した夫婦の間でも子どもができなくなっていることが、人口減少の一因であることは論をまたない。獨協医科大学埼玉医療センターの泌尿器科主任教授・岡田弘氏の診察室には、男性が原因で不妊となっている夫婦が数多く訪れる。なかでも近年、急速に増えているのが、挿入はできるけれど、女性の中で射精できない「膣内射精障害」だという。

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