連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第35回

風邪薬や鎮痛薬に含まれる「カフェイン」の大量服用による急性中毒症で自殺者も

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急性カフェイン中毒とは?

   カフェインは、コーヒー、ココア、緑茶、紅茶、コーラなどの飲料中だけでなく、風邪薬、鎮痛薬、中枢神経刺激薬などにも配合され、私たちの身の回りに多数存在する生活上欠くことのできない製品である。

 個体差があるが、摂取中毒量は1~3g、致死量は5g以上とされている。カフェイン血中濃度では、中毒症状が出現するのは25㎍/mL以上、生命の危険が及ぶのは80㎍/mL以上とされる。

 カフェインは各々100mL中に、コーヒーは90mg、コーラは10mg、紅茶は20mg、緑茶は20mg、栄養ドリンクは50mgが含まれている。コーヒーでは50杯以上飲まねば、致死量には達しないことになるので、このような大量の飲用は事実上不可能であろう。

自殺目的でカフェイン入りの市販薬を購入

 しかし、風邪薬などの市販薬は容易に入手可能である。また最近ではインターネット販売を介しての安価品が直接購入もできるようになったため、自殺目的での服用が懸念されている。多くの症例では軽症で済むが、米国では十数例、我が国でも2015年に九州での死亡例も報告されているので注意が必要である。

 カフェインの急性中毒症状は、消化器症状としての腹痛、嘔気、嘔吐や動悸、胸痛、呼吸苦、頻尿、体の震え、けいれん発作などが認められる。また精神症状では不安、焦燥感、気分高揚、不眠を生じ、重症例では精神錯乱、妄想、幻覚、幻聴、パニック発作などが出現する。本来うつ状態を患っている人は、特に重症化しやすい。

 治療法は、軽症例では呼吸・循環機能の保持、特に重症例での機械呼吸管理や除細動、カフェインの体外排泄促進を目的とした血液透析、血液灌流が極めて有効である。重症化しないためにも、カフェインを大量服用した際には、できるだけ早く医療機関を受診すべきである。 

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