ガイドライン推奨の「仕事」と「個人」の使い分けは不可能?
FB検索でKoo氏が掘り起こした新人医師陣の実態についてDeCamp氏(前出)は、以下のような見解を寄せている。
「医師は自分の投稿が人々に及ぼす影響について常に慎重に考えるべきだし、医学と関係のない政治的主張を押し通すために信頼されている立場を悪用してはならない」
その反面、前掲ガイドラインが推奨する「仕事用」と「個人用」の使い分けに関しては「(現実的には)不可能だと思う」と述べている。
その上で「患者との交流をやめたり、個人的な投稿をすべて非公開にしたりする必要はないだろう。ただし、その書き込みが公的な意味で本当に必要とされているものなのかどうかを投稿前に自問自答してほしい」というのが、DeCamp氏の意見だ。
実際、オンライン上での医師の行ないが現実面で影響を及ぼした事例がある、とKoo氏ら研究陣は指摘・警告している。
他でもない、米国の州医事当局の実に92%までが「オンラインでの職業倫理違反に関する調査」を実施しており、その大半が、患者やその家族からの通報や訴えに依拠するという背景があるからだ。
さて、この新人医師層の不適切投稿あるある問題、はたして海の向こうだけの深刻案件なのだろうか?
(文=編集部)