子どもを楽しませるキャラクターだったピエロが……(shutterstock.com)
先日のハロウィンでは、渋谷をはじめとする各地が、仮装の若者たちで賑わった。すっかりお馴染みになった傷跡のメイクは、一瞬ギョッとさせられるような生々しさだ。
しかし、恐怖の仮装という意味では、こちらのほうがずっと本格的だろう。ヨーロッパやアメリカで、チェーンソーやツルハシで襲ってくる「殺人ピエロ(恐怖のピエロ)」が人々を恐慌に陥れている――。
欧米では「殺人ピエロ(恐怖のピエロ)」が続出
米サウスカロライナ州で今年8月、ピエロの格好をした男たちが子どもを森の中に誘おうとしていたとの通報があった。オハイオ州のある学校は、女性がピエロの格好をした男に襲われたと訴えたため、安全上の懸念から休校措置を取った。
ペンシルベニア州立大学では10月、不気味なピエロの目撃情報を受けて多数の学生が「ピエロ狩り」を行ったという。
その後、同様の目撃情報が十数の州で報告され、<学校や会社の外でピエロが待ち伏せしている><武器を持ったピエロが車を乗り回している><ピエロが近所をうろついている>などの通報が相次ぎ、当局は対応を迫られた。
一般の人が歩いてくると、突然不気味なピエロが物陰から現れ、襲いかかる。ピエロは、時に刃物のようなものを持っていることすらある。叫び声をあげて逃げ惑う人の様子はYouTubeやFacebookにアップされ、広く拡散されている。
ハロウィンを前にした9月から、こういった例が増え始め、恐怖の象徴となってしまったピエロの蛮行には警察も憂慮しており、米国の一部地域では、警察がパトロールを強化した。