3000人が実験したループの抜け出し方
ここに、曲のループから解放される方法を見つけ出した人物がいる。イギリスのダラム大学のケリー・ジャクボウスキー博士だ。次の3つの方法をオススメしている。
ひとつは、今、頭の中で流れている曲を、一曲通して聴いてみること。ひっかかってループしているのは、その曲のどこか一部のメロディやリズムやフレーズだ。丸ごと一曲聴けば、ひっかかりが取れるそうだ。
ループフルな曲を丸ごと聴くなんて、そんなくどい方法、ウソみたいだが、試してみる価値はありそうだ。というのも、3000人の被験者を対象に実験した結果、もっとも効果があった方法だったというからだ。
ピコ太郎『PPAP』には通用しない? ならばこの手で
しかし、ピコ太郎の『PPAP』には通用しないだろう。見事なまでにサビフレーズのみで構成されているからだ。一曲通して聴いても、結局、同じフレーズの繰り返しになる。これが意図的なものなら、Gagaを超えるやり手だ。
『PPAP』がループしている人は、次に博士が勧める方法を試してみよう。それは、『God Save The Queen』を聴くこと。これはイギリス国歌だ。とにかく、リズムもビートもメロディも<まったく異質の曲>を聴くことが、曲のループから解き放たれる有効な方法だという。
日本でいえば、さしずめ『君が代』を聴いてみよう、ということになるだろうか。たしかに、厳かすぎて、一度頭の中がリセットされそうだ。
それでもダメなら、最終手段を試してみよう。ジャクボウスキー博士曰く、「曲のループは、その人がちょっと退屈なときに起こりやすい」という。活発に動いて、頭もフル回転させれば、その曲はあっという間に消し飛んでしまうだろう。
そこで、博士は「ちょっと忙しく動いてみよう」という方法を3つめに掲げている。重要な活動でなくていい。部屋の片付け、アイロンがけ、ちょっと夢中になれることで、脳内からあの曲を追い出すことができるそうだ。
(文=編集部)