SMAP中居正広さん「孤独死」は怖くない!?~"孤独"は心疾患・脳卒中のリスクを高める!

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孤独死は「まったく抵抗ない。恐怖感もない」と話す中居クンだが……

 エンディングノートを書いたり、断捨離したりと、終活ブームである。しかし、高齢者でもない健康な人には、現実味がないのではないだろうか。

 4月30日に放映された『中居正広の〝終活〟って何なの?〜僕はこうして死にたい〜2016』(フジテレビ系)のなかで、司会の中居正広さん(43歳)が、自身ではまったく終活をしていないことを明かした。さらに、孤独死についても「まったく抵抗ない。恐怖感もない」と話し、家族がいない孤独な暮らしもいいと主張している。

 根っから明るい(ように見える)中居さんなら、独身貴族を満喫していることだろう。とはいえ、「孤独」が人を不健康に陥らせることもある。たとえば、災害などにより家族を亡くし、突如として孤独なってしまった場合だ。

 東日本大震災の被災者のなかには、津波で家族を失い、避難所、仮設住宅を経て、公営住宅へと住まいを移した人が数多くいる。

 ようやく落ち着いて生活できるとホッとしたのも束の間、住民同士が毎日顔を合わせ、挨拶を交わし合っていた仮設住宅の暮らしと比べ、ドアを閉めてしまえば隣近所と関わる機会の少ない公営住宅では、ひきこもりがちになる人が多い。

 ある人はテレビと仏壇相手に昼間から酒を飲み、ある人はどこにもでかけず数日間誰とも会話をしていない。家族の食事作りが楽しみでもあったある人は、料理が億劫になりインスタント食品で済ませることが多くなった。このような生活が、心身の健康を損ねたとしてもまったく不思議ではない。

 復興庁による「東日本大震災における震災関連死に関する報告」のなかにも、心のケアのひとつとして、被災者の孤立化を防ぐことが明記されている。避難先でのコミュニティ形成の支援等の配慮や被災前の人間関係の維持と同時に、移転先での新たなつながりを育んでいくためのサポートが必要とのことだ。

孤独や社会的孤立がもたらす危険な健康被害

 それを裏付けるように、『Heart』(4月19日・オンライン版)に「孤独感や孤立により心疾患、脳卒中のリスクが高くなる」という論文が発表された。

 研究を率いたのは、英ヨーク大学健康科学部Nicole Valtorta氏。今回の研究では、計18万人以上の成人を対象とする23件の先行研究データを分析。対象者のうち4600人強が心筋梗塞狭心症を発症、または死亡し、3000人強が脳卒中を発症していた。

 データの解析から、孤独感および孤立感があると心筋梗塞または狭心症のリスクが29%高く、脳卒中リスクが32%高いことがわかった。

 研究グループによると、孤独感は、免疫力の低下、高血圧、早期死亡にも関連することが明らかにされているという。Nicole Valtorta氏は「肥満や運動不足などと同じようにリスク要因としてとらえる必要がある」と指摘している。やはり孤独感や社会的孤立は、病気を招くものだったことが証明された。

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