今回の事件から見えてくる問題点
今回の北海道での事件浮き彫りとなった問題点は、今まで薬事法で包括指定制度が確立されて摘発された危険ドラッグ同様、覚醒剤や麻薬の領域でも、同じように次から次へと類似麻薬が製造・販売されていることである。
その中には、服用するとどのような「効果」があるのか、副作用の心配があるのか、一般市民には理解できないものも少なくない。さらに、成分組成が明確でなく、その中毒量・致死量がまったくわからないことなど、懸念される点があまりにも多い。使用者が被害者となるばかりではなく、社会的犯罪を巻き込む可能性も高いことも予想される。
さらに深刻な問題は、危険ドラッグ、覚醒剤、麻薬に関するインターネットを利用しての取引である。情報化社会の急速な発展により、多くの市民が世界中の情報を、インターネットを介していつでもどこでもいとも簡単に入手できるようになった。しかし、有益な情報ばかりではなく、危険ドラッグに関する情報など、社会悪に通じる粗悪な情報も獲得し利用することも可能である。ネット上での危険ドラッグの取引に関しては、何らかの規制・取り締まりの強化が必要な時期に来ている。