訳知り顔のBBQ奉行にご注意!
肉などの食材は調理直前までクーラーボックスや保冷剤で冷やすのが常識中の常識。だが、同調査では直前までの冷蔵に「気を付けている」の割合は53.9%に留まった。
さらに肉が「中心までよく焼けているか確認している」が40.2%に留まっている実態は文字どおり、羊頭狗肉なBBQ奉行がいかに多いかの証しだろう。なかでも肉や脂をつなぎ合わせた結着肉(成型肉)やハンバーグ、味付け肉などは細菌が中心まで入り込んでいる可能性が考えられるため、要注意だ。
一方、そんなBBQ奉行の真の実力を見分ける要が「トングの使い方」である。BBQの現場では、①生肉を「取り扱う」とき、②焼けた肉を「取り分ける」とき、③食材を「食べる」とき、のTPOでトングや箸を使い分けするのが重要だ。
理由は、生肉から焼けた肉などに「細菌が移る」可能性があるためだ。ところがこの「使い分けに注意していない」層が約4割(44.3%)いたという事実から〝BBQの盲点〟が判明した。サラダなどの生野菜を取り分ける際も、肉用のトング類は使ってはいけない。
また、BBQにつきもののおにぎりも傷持ちの素手で握れば、熱に強い毒素を作る細菌が付着。これが夏場の気温下で著しく繁殖する。なんでもかんでも「とにかく焼けば大丈夫!」などと無責任な言動を行なう一人や二人の存在もBBQあるあるだが、これらの毒素は焼きおにぎりにしても無毒化はされない。
そして同調査があぶり出した最も興味ぶかい結果が、「普段あまり調理しないが、バーベキューの際には調理を担当する」が24%いた事実だろう。このての〝即席BBQ奉行〟に衛生意識の高さは望むべきもなく、伴侶選びの加点とするのも考えものだろう。
他にもゼリー状の着火剤の継ぎ足しは絶対NG、カセットコンロを覆う鉄板使用は爆発誘因のために厳禁など、基礎知識は厳守しよう。そう、焼けば焼くほどのBBQ道はなかなかに奥深いのだ。
(文=編集部)