そうした重篤な病気以外でも、こたつ寝による脱水は腸内の水分も失わせるため、頑固な便秘の原因になることがある。また、就寝時に体温を下げて身体を休めようとする自律神経の働きを妨げてしまうため、眠りの質が落ちる。その結果として免疫力が低下し、寝汗による寝冷えも加わって、風邪をひきやすくなる。「こたつで寝ると……」という教えは、決して迷信などはないのだ。
お察しの通り、電気毛布やホットカーペットで朝までぬくぬくしながら眠るのも、同じ理由で体に悪い。電気毛布で寝床を温めるのは寝入りばなだけにするべきだし、ホットカーペットの上で寝入ってしまうことは避けるべきだ。
これらの暖房器具は、省エネゆえ最近特に人気だが、熱源が近い=体への影響があることを忘れてはいけない。こたつやホットカーペットで家族がどんなに幸せそうに寝ていようと、心を鬼にして起こし、寝室へ行かせよう。また冬は気付かぬうちに「かくれ脱水」になりがちなので、暖房の効いた部屋では夏以上に意識して、十分に水分補給をしたいものだ。
(文=編集部)