シリーズ「最新の科学捜査で真犯人を追え!」第2回

自殺か? 他殺か? 自然死か? 検視官は雄弁に語りかける「死体」の声を聞く!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
kagakusousa002.jpg

自殺か他殺か自然死か?(shutterstock.com)

 凄惨な殺人事件が起きると、マスコミは騒ぎ立てる。誰もが耳をそばだてる。殺されたのはなぜ? 犯人は? 死因は? そんな巷の喧騒に目もくれず、口なき死体の真実をひたすら暴く、それが検視だ。

 死因に異常がある死体は3体ある。殺害が明らかな犯罪死体、犯罪の関与が不明の変死体、事故死や自殺死などの非犯罪死体だ。検視は、犯罪死体の損傷、着衣などの現場状況から、死因、死亡推定時刻、死亡状況、凶器の特定などを調べる。ポイントは、自殺か他殺かだ。

 自殺か他殺かは、なぜ分かるのか?

 頭部なら、頭髪を剃れば鈍器による外傷がある。絞殺で窒息した死体の眼球には、血液が固まった溢血点(いっけつてん)が現れる。紐などで首を絞めた場合(絞死)や、手で首を絞めた場合(扼死)、首を絞めた痕の索条痕(さくじょうこん)が残る。手で首を絞めると、喉の舌骨(ぜっこつ)が折れる時がある。二の腕の内側に皮下出血があれば、腕を掴まれた時にできたものと推察できる。手や指に細かい切傷や裂傷があるなら、刃物の襲撃から身を守るために抵抗してできた防御創(ぼうぎょそう)と推定できる。抵抗した時に犯人を引っかいたなら、被害者の爪に残された皮膚から犯人のDNAを採取できる。性器に不自然な擦過傷(すり傷)や精液の残留があれば、強姦殺人が疑われる。

 つまり死体は、自殺か他殺かを雄弁に語ってくれる。

 このような死体の死因を究明する検視に携わるのが検視官だ。検視官は、各都道府県警察本部の刑事部に所属し、犯罪現場の初動捜査を指揮して、自然死か事故死か殺人死かを判断し、死因に異常が見られる死体を司法解剖するかどうかを決定する。

 検視官は、法医学のすべてに精通した知識・実績・実力、ハイレベルな分析力やコミュニケーション能力が求められるので、警視クラスも少なくない。警視とは、警視総監、警視監、警視長、警視正に次ぐ第5位の高い階級をもつ警察官だ。検視官は、犯罪事件の審問、公聴会、裁判などに出席して証言する重要な職務も担当している。

司法解剖と行政解剖は何が違うのか?

難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
難治性のむちうち症を改善 後編 東京脳神経センター 整形外科・脊椎外科部長 川口浩医師

前編『画像診断できない難治性のむちうち症を独自の治療法で改善』

原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 顕歯会 デンタルみつはし 理事長…

三橋純

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆