連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」第9回

腰痛治療の流れは心理面・社会面などからもマネージメントする「生物心理社会的モデル」に転換

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 このように、腰痛を考えるには、「腰の骨が狭くなっている」「筋肉が弱くなっている」といった解剖学的、運動学的な視点だけではなく、心理面・社会面などの一見すると医療機関とは関係ないような視点を持つことが重要である。そのことを患者も医療者も再確認する必要がある。これは欧米では一般化している考え方だ。日本でも腰痛をもっと複合的なものと捉え、さまざまな視点から多角的に考えるべきだ。考え方自体を変えないと、これから先も腰痛はなくならないかもしれない。

 よって、医療者側は心理面・社会面の因子が腰痛に関連しているということを頭に入れて、検査、治療、マネージメントを行っていく必要がある。患者は、医療機関で治療を受けるだけでなく、自分の周りの環境を見直すことから腰痛を改善できるかもしれない。それは医療機関を受診するのを同じくらい重要なことである。

連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」のバックナンバー

三木貴弘(みき・たかひろ)

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在は、医療機関(札幌市)にて理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。お問い合わせ、執筆依頼はcontact.mikitaka@gmail.comまで。

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三木貴弘
難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
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原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

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