看護師付き添い支援を行う「株式会社ナースアテンダント」(画像は公式HPより)
人生の最期を自宅でと決めたものの、家族だけでは不安がある。そんな時に看護師の付き添いを頼めるサービスがある。介護保険にも訪問看護サービスがあるが、現実には24時間の在宅看護を、介護保険だけでまかなうのはとても無理だ。介護保険や医療保険では対応しづらい。可能であっても非常に使い勝手が悪い。そんな声に応えて始まったのが、看護師付き添いサービス「ナースアテンダント」だ。
遠方移送付き添いの要望に対応できない現場
最期を自宅でという時だけではない。退院や転院で遠方への移動が必要な時など、家族だけでは医療面での対応ができるか心配だ。もし看護師が付き添えば、吸引や酸素吸入などの医療支援ができ、心強いことこの上ない。
しかし、介護保険ではそもそも遠方移送のようなケースを想定していない。全額自費でよいからと頼み込んでも、まず断られる。いちばんの問題は、人員の手当てがつかないことだ。訪問看護の現場は忙しく、定期利用の人たちで手いっぱいのことが多い。遠方への移送は、スタッフにとっては往復の時間がかかる。丸1~2日の仕事となり、こうした要望への対応は非常に難しいのだ。
在宅看護は家族だけで対応できるうちはいいが、最期は24時間体制になる。すると、ここでも人員の問題が発生する。多忙な訪問看護ステーションがどうにか人をやり繰りしてくれても、毎日のように違う人がやって来る、といったことになりかねない。
「体調がかなり悪い時に、おそばに寄り添ってお世話をするわけですから、看護師との相性はとても大事です。長時間になればなるほど実感することと思います」と株式会社ナースアテンダントの看護師、長島摩耶さんは話す。