2013年発売のCD『White Sincerely』
病気治療のため、活動休止状態だった声優の松来未祐さん(享年38)が10月27日に都内病院で死去。葬儀は故人・遺族の意向から親族のみで執り行われていたことが11月2日付の所属事務所名義でHP上にて公表された。が、闘病末期や死因の明記が一切ないため、ネット上では哀悼の弁に雑じってさまざまな憶測が飛び交う。「もしや自殺か!?」との邪推も書き込まれている現状だ。
松来未祐さんは1977年9月、広島県呉市生まれ。1998年にプレステ用ゲームの声優としてデビュー、アニメ『さよなら絶望先生』(藤吉晴美役)や『ひだまりスケッチ』(吉野屋先生役)などの人気シリーズで活躍した。
今回の急逝を受けて文化放送(超!A&G)にて11月19日、特別追悼番組『松来祐子~メモリーズ~』(仮題)が配信されるという対応ぶりからも差し替えの効かない彼女の功績や人物像が伺えるだろう。
38歳、誕生日会のケーキ入刀報告が絶筆に
憧れの声優道を順調に歩んできたかに映った松木さんを異変が襲ったのは今年に入ってからのこと。7月に綴った自身のブログ日記では、年明けから熱が下がらず度々検査を受けた事実を告白し、「急性の肺炎で検査を重ねたところで、少しでも早く治療に取り組まないといけない病気であることがわかりました…」と活動休止報告を行なっていた。
38歳を迎えた9月14日には主治医の特別許可を得て関係者のみの誕生日会にも出席し、単独のケーキ入刀の模様を「気分は完全に結婚式。見事なソロウェディングです。私、この病気が治ったら、本気で婚活するんだ…」と日記に記す。
しかし、その入刀写真は首から上の近影がトリミングされており、今となれば同日ブログの締めの言葉「今は、こんな状況ですが、今年も胸を張って言えます。私は、私に生まれて幸せです。by matsukimiyu 2015-09-14 22:30」が結果、絶筆となった…。
訃報上「自死」を伏せるという事例は、ブレイク後に解散したバンド系メンバーが急逝した際などによく用いられる。今回は松来さん自身が休養報告を綴り、「きっと、戻ってきます!」と気丈に復帰宣言を誓っていた以上、ファンならずとも自殺説は否定したい。
所属事務所が死因を明かさぬ現時点では、全て憶測の域を出ないが、まとめ系ブログなどでいくつかの病名が取りざたされている。その代表的なものが急性白血病や間質性肺炎ではないかというもの。
まず急性白血病説だが、いくつかのブログでも指摘されているように、「年明けから熱が下がらず度々検査を受けた。」とあることから疑問視される。白血病であれば早期の血液検査で確定診断が行なわれるはずだ。しかし、白血病と肺炎の併発もある。抗がん剤での治療による副作用でブログに顔を出していないとする推測も可能だ。この場合、経過観察で何度も検査をしているとの解釈が成り立つ。
また、急性白血病の治療のひとつである同種骨髄移植をした場合、間質性肺炎に至る場合もあるため、こうした治療の過程が断片的に報告されている可能性もある。