連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」第3回

ぎっくり腰は“適切な処置”で風邪のように治る! 安静ではなく「Stay Active」が常識

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
26639-2.jpg

ぎっくり腰の治療は世界標準のガイドラインがある(shutterstock.com)

 腰痛が慢性化しないためには、腰痛を発症した直後のマネージメントが重要だ。急性腰痛の時点で適切な処置をすれば、慢性腰痛に発展せず、風邪が治るかのように腰痛も治る。そこで適切にマネージメントをするか、自己流でやってしまうか、それによって、腰痛が慢性化してしまうかどうかの分かれ道でとなる。つまり、なりはじめが肝心である。

 今回は、急性腰痛、つまり「ぎっくり腰」になってしまった場合、どのような処置をすれば良いのかを、世界的に有名な腰痛治療ガイドラインを引用しながら説明する。

ぎっくり腰になったときの適切な処置とは?

 ぎっくり腰になってしまった場合、できるなら医療機関への受診をおすすめする。画像所見や血液検査ができる医療機関が理想だ。その理由は、詳細は連載の第1回を参照していただきたい。ぎっくり腰だと思っていても骨折だったり、炎症だったり、時には腹部大動脈溜である場合が否定できないからだ。それを素人で判断するのは難しい。

 深刻な疾患でないと判断されれば、もう一安心。適切なマネージメントを行えば、ぎっくり腰は完治する。しかしながら、その適切なマネージメントというのが、一般的にまだまだ認知されていない。たとえば、ただ安静にしていればいいというわけではなく、安静は回復を遅らせてしまうことになる。

 第一に深刻な疾患を除外できたら、以下のアドバイスに従ってほしい。

①痛みがでない程度に日常生活を過ごす(過度な安静は禁忌)
②病態に対する適切な説明
③心理的要因に注意する
④投薬などでの症状のコントロール
③心理的要因に注意する
⑤数週間後の再確認

最新の研究結果では「Stay Active」が常識

三木貴弘(みき・たかひろ)

理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在はクリニック(東京都)に理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。

三木貴弘の記事一覧

三木貴弘
「新型うつ」はどう治す?~心理的な背景にある〈偏り〉の改善がカギに
インタビュー「職場でのうつ病の再発を防ぐ」秋山剛医師(NTT東日本関東病院精神神経科部長)第2回

うつ病の仲間とともに再発を防ぐためのプログラム「うつ病のリワーク」が注目を集めている。今回は、いわゆる「新型うつ」について、 NTT東日本関東病院精神神経科部長・秋山剛医師に話を聞いた。

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジ…

横山隆

理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪…

三木貴弘

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年…

里中高志