国立がん研究センターでは、個人の発症確率を推定する簡易モデルをホームページで紹介している。
年齢、喫煙の有無などの危険要因を0~11までに点数化し、合計24点で簡易判定スコアを算出する方法も紹介。40歳以上の場合、この合計スコアが14点以上になると、10年間の発症確率は1%以上に上昇する。
胃がんといえば、黒木奈々さんをはじめ、かつて大人気を博した同じくキャスターの逸見政孝さんもこの病に倒れた。その一方で、お笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんの場合、2012年に胃がん手術を受けたが、再起して元気に活躍している。
どのタイプのがんであれ、初期段階では自覚症状は気づきにくいものだ。だが、その反面、胃、つまり、“おなかの調子”は意識しなくても、日々向き合っているもの。おまけに、喫煙習慣や、家族の病履歴という危険因子は、研究機関のデータを取り上げなくても、本人が一番よくわかっているだろう。
胃がんの「ステージ1」と呼ばれる早期発見の場合、5年生存率は8割以上。危険要因に“思い当たる節”のある人は、つねに自分の“体の声”を聞き、億劫がらずに検診を受けることが肝心だ。1万9000人のデータが、それをあらためて物語っている。
(文=編集部)