「歩きながら」が食べ過ぎに bertys30/PIXTA(ピクスタ)
体重に気を付けている人は、「歩きながら食べる」ことはしないほうがよい――。「歩きながら食べる」と、後の食べ過ぎにつながることを、英サリー大学健康心理学教授のJane Ogden氏らが『Journal of Health Psychology』(8月20日号)で報告した。
Ogden氏らの研究では、女性60人を対象として、3つの「ながら食べ」グループに20人ずつ無作為に振り分けた。第1群は「5分間歩き回りながら」、第2群は「TVを見ながら」、第3群は「会話をしながら」シリアルバーを食べた。対象者の約半数がダイエット中だった。
少し後に、全員に、チョコレート、ポテトチップ、ニンジン、ブドウなどのおやつを提供。その結果、シリアルバーを食べ歩きしたダイエット中の対象者は、ほかのダイエット中の対象者に比べてより高カロリーを摂取し、チョコレートを約5倍食べた。ただし、ダイエット中でない場合、食べ歩きをしてもチョコレートを食べたがることはなかった。
認識していないと食べ過ぎに......
Ogden氏は、「今回の研究結果は、ダイエット中の人が"動きながら"食べた場合、同日中の食べ過ぎにつながる可能性があることを示している」と述べ、「動きながら食べた人は、食べている物を十分に認識していないか、『活動しているから後で多く食べてもよい』と考えた可能性がある」と述べている。この研究では、歩いた時間はわずか5分であるため、余分なカロリーが必要になったとは考えにくい。
また同氏は、「食事をする際は、"意識的に食べ物を気に留めながら"食べることが重要だ」とアドバイスしている。