連載 薬は飲まないにこしたことはない 第18回

胃薬の安易な服用からこんな恐ろしい副作用や健康被害の可能性が!?

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安易に胃薬を飲む無かれ!?shutterstock.com


 胃薬は頭痛薬と同様、比較的に身近な薬だ。少しでも痛くなったり違和感を覚えたりすると、つい手が伸びてしまう人も多いのではないだろうか。

 胃痛には2種類のタイプがある。ひとつは胃酸が出過ぎることによって症状が現れる痛み。もうひとつは、それとは反対に胃酸の分泌が減少し、消化が十分できなくなって起こる痛みだ。

 先日、胃痛をテーマにしたテレビ番組で、この2つのタイプに適した薬を飲むことの大切さに言及していた。つまり、胃薬の飲み分けの必要性を伝えていたのだが、私は「胃が痛くなったら薬を服用する」ことを前提にしている内容自体に疑問を感じた。

 確かに、胃酸過多と胃酸過少という正反対の原因による痛みなので、薬の使い分けは重要になる。しかし、本当に大切なのは、その前の段階で薬をなるべく飲まずにすむ方法をアドバイスすることではないだろうか。
 
 当然のことだが、胃に痛みを感じるのは胃が弱っている時である。その胃に薬(=異物)を入れる、それも頻繁に服用することは、胃薬自体の副作用だけでなくさまざまな問題を引き起こしかねない。

アルミニウム成分がアルツハイマー型認知症の原因に?

 胃は口から摂取した食物が最初に届く、身体の入口ともいえる臓器だ。胃には、「身体に悪影響がある」と見なされた有害なものを、嘔吐によって排出したり強い胃酸によって殺菌したりする役割がある。そのため胃酸の分泌を抑える薬を服用すると、有害な物質が身体に入っても、本来胃で行われるべきこれらの適切な処理を行うことができなくなる場合がある。そして、その殺菌されなかった雑菌は感染症の原因になってしまうかもしれない。

 さらに、胃を通過した先にある臓器にも悪影響を与える可能性が出てくる。胃酸が足りないことにより消化する能力も弱くなってしまう。胃痛を抑えるために薬を飲んだのに、他の部分を悪くしてしまうという結果にもなりかねないのだ。
 
 なお、多くの胃薬にはアルミニウムが含まれているが、この身体に必要なミネラルは過剰に摂取すると有害になる。とくに脳への影響が懸念されており、まだ確実に証明されているわけではないが、長期に服用するとアルツハイマー型認知症を引き起こす可能性もあるといわれている。このアルミニウムは解熱鎮痛薬にも含有されている。

宇多川久美子(うだがわ・くみこ)

薬剤師、栄養学博士(米AHCN大学)、ボディトレーナー、一般社団法人国際感食協会代表理事、ハッピー☆ウォーク主宰、NPO法人統合医学健康増進会常務理事。1959年、千葉県生まれ。明治薬科大学卒業。薬剤師として医療の現場に身を置く中で、薬漬けの医療に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。現在は自らの経験と栄養学・運動生理学などの豊富な知識を活かし、薬に頼らない健康法を多方面に渡り発信している。その他、講演、セミナー、雑誌等での執筆も行っている。最新刊『薬を使わない薬剤師の「やめる」健康法』(光文社新書)が好評発売中。

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宇多川久美子
胃の不快感の多くは実は「機能性ディスペプシア」という病気
日本初の『胃弱外来』開設」後編:巣鴨駅前胃腸内科クリニック・神谷雄介院長

前編『大病院を転々した末にたどり着く「胃弱外来」 初診から約1カ月で8割の患者の症状が改善』

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