TV番組がどの程度の専門医の監修を受けているかも非常に大切です。中途半端な内容により、啓発とは逆に間違った知識を伝えることもあります。本来は、"診察を受ける動機づけ"にしてもらうべき啓発番組で、時に間違った方向に行ってしまうこともあり得るのです。
TVで啓発番組があった後の外来では、患者サイド医師サイドで次のような傾向が見られます。
<患者サイド>
1.紹介された症状に思い当たる点があると、診察を受けたくなる。
2.紹介された病気だと思い込んでしまう。
3.紹介された薬を使ってみたくなる。処方を強く希望する。
4.TVの説明を鵜呑みにしている。違う説明を受け付けない。
<医師サイド>
1.自分の説明は聞いてもらえないだろうと思ってしまう。
2.紹介された病気が無い場合は、納得してもらえないだろうと思ってしまう。
3.不必要な投薬や治療を強いられる事に嫌気がさす。
TV・インターネット・雑誌の情報を鵜呑みにしてはいけません。内容はあくまでも一般的な物であり、中には間違った情報が含まれている可能性もあります。自分を直接診察した医師に相談するなどして真偽の確認を行ってください。可能であれば、受診する時に、家族や友人など信頼できる第三者に同席してもらい、医師の話を一緒に聞いてもらうと良いと思います。