インフルと新型コロナウイルスの同時流行に備えて~小児科の現場から

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受診控えで気になる子供たちの健康状態

 インフルエンザの予防接種は実際にどのように行われているのだろうか。

「3密を避けるため完全予約制にさせていただいています。インフルエンザ予防接種専用時間帯も決めています。当院では平日の午後4:00~5:00、土曜日は午前9:45~10:45です。この時間には他の予防接種や乳幼児健診、お薬の処方などは出来ません。ただし、インフルエンザの予防接種であれば保護者や兄弟も一緒に予約可能です。接種料金は年齢に関係なく、1回目・2回目とも4.000円(消費税込)。また、2回目の接種予約は、1回目接種終了後から4週間程度あけることをお勧めしています」(粂川院長)

 インフルエンザの接種回数や年齢では、WHO(世界保健機関)や米国が、生後6カ月~8歳まで(9歳未満)が初めて接種を受ける場合は2回接種。翌年からは毎年1回の接種、9歳以上は初年度から毎年1回接種を推奨している。一方、厚労省のガイドラインでは生後6カ月以上で12歳まで(13歳未満)では2回ずつ接種。13歳以上は通常1回接種としている。

「1回接種と2回接種については病院での裁量のようですが、基本的にはどちらのやり方でもいいと思いますが、当院では一応厚労省のガイドラインに沿って実施しています。副反応については接種後に赤みを帯びたり発熱などの可能性がまれにありますが、通常2~3日たてば収まると思います」とのこと。

 新型コロナウイルの流行時期だけに気になるのが、発熱がある場合の対処だろう。来院前に体温が37.5度以上の場合は接種が受けられないので注意が必要だ。また予防接種ではない受診で来院前に熱がある場合は事前に電話をしてほしいという。

「診察室を別にして時間なども考慮して診察しようと思います。そのうえでPCRなどの検査が必要な場合は保健所やPCR実施医療機関などに連絡させていただきます」という粂川院長だが、気になっていることがある。

「赤ちゃんの成長と発達をチェックする大切な乳児健診を、受けていない方が多いようです。母子手帳をチェックして、抜けている方は早めに健診を受けて下さい。大切な赤ちゃんのためには、出来るだけわたしたち小児科専門医の予約専用外来を受診するようお願いします」という。

 新型コロナウイルの影響で患者さんの受診控えがあり、かかりつけの子供たちの症状が気になっている粂川院長にとって、インフルエンザ予防接種のために来院は、子供たちの体調がどうかと知ることができるいいタイミングになると、いまは前向きに考えているという。
(文=編集部)

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粂川好男(くめかわ・よしお)
くめかわ小児科クリニック院長
信州大学医学部卒業。国立国際医療センター(現国立国際医療研究センター)
川越市愛和病院、2006年から杉並堀ノ内クリニックの勤務を経て、2020年5月くめかわ小児科クリニックを開設。

日本小児科学会認定 小児科専門医
日本小児科医会認定 子どもの心相談医
日本小児科医会認定 地域総合小児医療認定医
杉並区内の保育園、幼稚園の園医、小学校等の嘱託医を数多く務める。

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