インフルエンザワクチンはどの程度効果があるのか? 感染ではなく発症・重篤化を防ぐ

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インフルワクチンは本当に効果があるんのか?

 インフルエンザの症状は辛く重い。致死のリスクすらある。それを予防する手段の1つとして、インフルエンザワクチンがある。しかし、本当にインフルエンザワクチンは効果があるだろうか?

 厚労省は、国内で用いられている不活化のインフルエンザワクチンは、「感染を完全に阻止する効果はないが、インフルエンザの発症を予防し、発症後の重症化や死亡を予防する一定の効果がある」としている。つまり一定の効果はあるが、感染しないわけではない。ここは誤解がないようにしたい。

インフルエンザワクチンの有効率はどれくらい?

 インフルエンザワクチンの有効率は、ヒトを対象とした研究で、「ワクチンを接種しなかった人が病気にかかるリスクを基準とした場合、接種した人が病気にかかるリスクが相対的にどれだけ減少したかという考え方だ。次のような研究がある。
 
 平成11年度厚生科学研究費補助金で行われた「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院)」によると、インフルエンザワクチンは65歳以上の健常な高齢者の約45%の発病を緩和し、約80%の死亡を阻止するのに有効とされている。

 また、平成14年度の同種の研究「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に対する研究(研究代表者:加地正郎(久留米大学)」では、発熱を指標とした場合、1歳以上6歳未満の幼児の約20~30%の発病を阻止する効果があるとしている。ただし、1歳未満の乳児は対象症例数が少ないため、効果は明らかでない。

 一方、6歳未満の小児を対象とした2015年~16年の研究によれば、インフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されている(平成28年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD対策への適用に関する分析疫学研究)。

 しかし、昨年2月には米疾病対策センター(CDC)が、インフルエンザによる入院の発生率は過去最悪レベルを記録し、その原因がワクチンの効果の低さである可能性が高いと発表した。おりしもこの発表の同時時期に、カナダのグループがH3N2型に対するワクチンの効果は推定で17%にとどまるとする分析結果を「Eurosurveillance」2月1日号の論文で発表している。

 だが、CDCの定期的な調査でも、その年によって19%~60%と効果にばらつきはかなりあるものの、ワクチンを接種しておくことは重要だと強調している。接種による予防効果だけでなく、感染した場合も軽症で済む可能性が高まるからだ。感染阻止や発症阻止に万全とは断言できないが、ここ数年の予測精度が上がっており、感染拡大を防ぐために予防接種は欠かせないだろう。

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