インフルと新型コロナウイルスの同時流行に備えて~小児科の現場から

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
img_1604017994.jpg

インフルエンザワクチンの接種に混乱はない

 10月から予防接種が始まったインフルエンザワクチン。
今年は新型コロナウイルスの感染への恐れがあり、臨床の現場が少し浮足立っているといわれる。厚生労働省は接種対象で高齢者を優先とし、子供や一般への接種を26日以降とした。
 
 そんな中、小児科クリニックとして地域の診療にあたるくめかわ小児科クリニックの粂川好男院長にお話を伺った。

「一般内科で小児から大人まで見ているところではそのような配慮があるかもしれませんが、小児科クリニックでは一応10月の初めから接種は行っています。
今年は9月23日から予約を開始し、10月5日より接種を開始しました。今回クリニックで用意しているのは1500回分で、11月末までほぼ予約が入っている状態ですが、この本数でほ年内は大丈夫だと予測しています。そんなに心配することはないとお思います」という。

新型コロナでは感染者も重症者の割合も少ない小児

 もともと新型コロナウイルスの感染患者の中で小児が占める割合は少なく、中国では 19 歳未満の患者は全体の 2.4% 、米国では 18 歳未満の患者は全体の 1.7% 、韓国では 10 歳未満が全体の 1.0%、10~19 歳では 5.2%と報告されている。国内でも 5 月 3 日 18 時の時点で 10 歳未満の患者総数は 246 人(1.6%)、10~19 歳では 352 人(2.3%)となっている。
(2020 年 5 月 20 日、日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会 小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状)

「手足口病、ヘルパンギーナ、りんご病、風疹、おたふくかぜなどの感染症は、昔から子供ではそれほど重症にはならないですが、大人が罹患すると極めて重症になることはよく知られています。新型コロナウイルスによる重症例は、サイトカインストームを引き起こすことによりますが、これは免疫の過剰反応によるもので、小児ではこうした過剰反応が起きにくいのかもしれません」と粂川院長。

 実は新型コロナウイルスと原因ウイルスの仲間であるSARS(重症急性呼吸器症候群)などの流行時にも小児の感染者数が少なくほとんどが軽症で済んでいる傾向が見えていた。しかし、小児が絶対に重症化しないという訳ではない。

 厚労省も小児でも2歳未満の子どもは比較的重くなる傾向があり注意が必要と呼び掛けている。また、重い心臓病や肥満、糖尿病といった基礎疾患がある場合や臓器移植で免疫力が低下した場合など小児でも重症化しやすい可能性がある。

 粂川院長は小児の感染や重症化は少ないとしつつも次のように注意を促す。「小児の感染例の殆どは家族内感染が疑われるようです。家族が新型コロナウイルスに感染したら、できる限り別室に隔離し、他の家族がいる場所ではマスクを必ずつけ、感染していない家族はこまめに手を洗うなど、感染防止策をしていただきたいと思います」

HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子