注意すべきは冬だけか?
前述のとおり「ヒートショック死の半数が冬季」であるが、冬以外のシーズンも注意が必要だ。
実は、ヒートショック死の発生頻度は、47都道府県の中で北海道と沖縄県が最も低い。収集された冬季の室温データによれば、北海道と沖縄県が最も暖かいという結果が出ているという。つまり、外気温の低さだけがヒートショックの引き金になるわけでなく、住宅内の環境温度を保つことが大事なのだ。
日本の住宅の多くは浴室やトイレが「北向き」。住宅の構造上、室内の温度差が生じやすく、初春や初冬のヒートショックも侮れないのだ。
簡単にできるヒートショック対策は、スイッチを入れてから1~2秒で温まる電気ヒーター式のバス換気乾燥機や、小型セラミックファンヒーターの活用だ。小型のセラミックファンヒーターなら安価で、持ち運びも便利だから活躍するシーンも多い。「ヒートショックといえば高齢者・冬」という先入観は捨てて対策を講じてもらいたい。
(文=編集部)