発毛剤・育毛剤・養毛剤はどこがどう違う 賢い選択とは?

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

育毛剤と発毛剤の違いを知らない男性は約90%

 スカルプDなどのトータルヘアケアブランドを発売しているアンファー株式会社が今月発表した「育毛剤や発毛剤の理解度に関する調査」では、20代~60代の男性1,000人を対象に薄毛や抜け毛の悩みについてアンケートを行った。

 このアンケートで育毛剤と発毛剤の違いを誤認している人は約90%に上り、その効果や効能の違いを正しく理解している人はわずか3%だった。育毛剤または発毛剤を使用している人でも約10%に過ぎなかった。

 また、発毛効果のある成分ミノキシジルを知っている人は約15%。育毛剤または発毛剤を使用している人でも約30%に止まった。

 育毛剤の毛を丈夫に育てる育毛効果と、発毛剤の新しく毛を再生する発毛効果。さらには有効成分に関する認識は高くないことが伺える。

 繰り返しになるが、医薬品の発毛剤(外用剤)は、成長期の毛乳頭細胞に直接働きかけ、毛母細胞を活性化させ、ヘアサイクルの乱れを正常に戻す効果が期待できる。この活性効果によって新たな毛髪を再生し、毛髪の発毛と成長を促すことができる。

 一方、医薬部外品の育毛剤は、頭皮の血行を促し、頭皮に栄養を与え、健康的な毛髪を育てる効果が期待できる。血行促進と育毛の相乗効果によって抜けにくい健康的な毛髪へと導き、ふけやかゆみなどの頭皮トラブルの予防にも役立つ。

 医薬品と医薬部外品を比較すれば、もちろん医薬品の方が効果は高くなるが、その分副作用も出やすくなる。ただし育毛剤に副作用がまったくないわけではない。アレルギー症状など体質に合わない場合もある。

 また、発毛剤(外用剤)の成分ミノキシジルには多毛症・動悸・むくみなどの副作用がよく知られている。添付文書で確認してから使用しよう。

 発毛剤、育毛剤、養毛剤というやや紛らわしい分類ではあるが、その効果や目的をきちんと理解して使い、迷っている場合は専門医に相談に行くことをオススメする。
(文=佐藤博)

佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子