「がん治療」に専念のためツアーをキャンセルしたエルヴィス・コステロ(depositphotos.com)
7月6日、イギリスの歌手、エルヴィス・コステロさん(63)が、がんの治療を受けていることを公式サイトで発表した。10月に新作アルバムをリリースすること、今月予定されていた欧州ツアーの残り6公演をすべてキャンセルすることも併せて発表された。
コステロさんは2003年にロックの殿堂入りを果たした偉大なロックミュージシャン。1977年、シングル『レス・ザン・ゼロ』でデビューしてしばらくはパンク調の曲が多く、”怒れる若者”とも言われた。
1980年代に入ると、ニューウェーブのロッカーとして、さらにその後は質の高い大人向けロックを発表し続けるミュージシャンとして、脱皮を繰り返しながらコンスタントな活動を続けてきた。
自らのバックバンドのジ・アトラクションズを率いる一方、オーケストラとの共演、元ビートルズのポール・マッカートニーとの共作を発表。1999年には、イギリス映画『ノッティングヒルの恋人』の主題歌としてカバーしたバラード『She』をヒットさせたりと、話題性に富んだ活動で知られている。
日本との縁も深い。1978年の初来日時には、日本の学生服を着てパフォーマンス。これまでに21回来日し公演を行っている。また、1999年から2003年まで『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)のテーマ曲として『ヴェロニカ』が使用された。
コステロのがんはどんながんなのか?
自身のがんについては、公式サイトには次のようにも書いてある。以下はその要約だ。
「6週間前に主治医から連絡があった。医者によると、『ロト(宝くじ)を買うほうがいい。これほど小さいながらも活発な悪性腫瘍を1回の手術で取り除けたことは、これまでほとんどない。回復には3~4週間を要する』という外科的なガイドラインを示された。自分が思っていたよりも回復に時間がかかることを受け入れなければならない。したがって、 このツアーの残りの契約をすべてキャンセルしなければなりません。私の謝罪はチケットの所有者に向けられます。 公演を続行して自分の健康を危険にさらすよりも、出演しないことで、(ファンを含む)友人たちを失望させることを選んだ」
公式サイトによれば、コステロさんは既にがんの摘出手術を行っていること、手術後もツアーを行っていたこと。そしてツアーの残り6公演をキャンセルしたということがわかる。どんながんに罹ったのか? 手術はどのようにして行われたのか? その詳細は明らかにされていない。
しかし、同サイトに同時に記された「楽観的なニュース」として、10月に新作を発表することや、2018年11~12月に北米ツアーを行うことを見れば、病状は深刻ではないと想像がつく。