VAR判定がサッカーの主役に? ワールドカップ・ロシア大会で課題が山積

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人間の感情は裁けない?

 むしろ問題(=課題)は、各自の印象や心象の相違というべきか――あるファウルがはたして「意図的なもの」であるかどうかに関しては、①よりも②を用いての判定時において「レッドカード」を下す確率が明らかに高かった。

 Spitz氏らの解析見解はこうだ。

 「再生速度によって、選手の反則が不用意なものと判定されてのお咎めカードなしか、無謀なファウルと裁定されてのイエローカードか。あるいはそれ以上に過剰な意図的力で犯したレッド級の退場行為か、その判定度も再生速度によって左右される」

 さらに研究陣は今回の「タイムリーな研究結果」を踏まえ、「この再生速度に応じた相違点こそが今後、VARのガイドライン作成の際に考慮されるべき重要なポイントとなるだろう」と強調する。

 彼らが挙げるスロー再生映像による詳細な判定の利点はこうだ。はたして「誰が反則をしたのか」「実際に接触があったのか」「ファウルはペナルティエリア内であったのかどうか」、敵・味方双方が主張/抗議する以上のような点についてスロー再生(映像)は明確な判断を促す有用な可能性を秘めている。

 が、反面、当該選手が「意図的な反則したのかどうか」など、コトが人間の感情面の判定になると話は別次元となるようだ。

 Spitz氏は法廷での例を挙げて、「スロー再生の映像は意図的であるとの印象を強めてしまう。ゆえにその手の映像は法廷上の証拠として採用されないわけです」と説明した。

 いずれにせよ、VARで判定が覆されて試合の流れが急変したり、審判の見逃し場面に相手側監督が「VARも宝の持ち腐れ!」と試合後も不服を申し立てたりと、何かと耳目を集めた新導入システム。

 明らかなのはこのVAR導入の効果によって、いまだ伝説として語り継がれるディエゴ・マラドーナやティエリ・アンリの「神の手」得点場面も、今後は無効判定されてしまうだろうという点だ。多少の淋しさを覚えるのも、ヒトの感情の正体かもしれない。
(文=編集部)

美容界で異彩を放つ「炭酸ジェルパック」とは?細胞からのアンチエイジングとケアが大切
インタビュー「炭酸美容とはなにか?」後編:メディオン美容皮膚クリニック院長・日置正人氏

前編『炭酸ケアの第一人者、褥創の治療経験から生まれた「炭酸ジェルパック」』

美容の世界でも異彩を放つっている「炭酸ジェルパック」。 皮膚科・内科の医師として長年、炭酸の医療的な研究に携わり、その研究の成果として画期的な美容素材「炭酸ジェル」を開発した日置正人医師に、その開発の過程や効果について聞いた。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆