長友佑都選手も実践、ヨガで血圧が下がる!(shutterstock.com)
泳いだり、走ったり、散歩や自転車を漕ぐのも億劫な性質ではあるけれども、ヨガや太極拳ならば優雅そうで、意外と向いているのではないか……。
そう思いつつ今年もいずれかにトライするわけでもなく、暦の残り日数をため息まじりで数えているアナタ。インドはデリー発の次の知見を一読し、多少なりとも思い至る点があれば、これを機に年明け前からヨガに本格挑戦してみてはどうだろうか。
1日1時間のヨガ(ストレッチ・呼吸法・瞑想)で血圧が下がる!
デリーにあるサー・ガンガラム病院のAshutosh Angrish氏は、先ごろインド国内のコチで開催された「インド心臓病学会(CSI)」年次集会で注目の研究発表を行なった――。
高血圧リスクをかかえる人の血圧降下に、ヨガが有効である可能性が高いという内容の研究報告だ。
「血圧がやや高め(=高血圧前症)の患者の場合、そのまま生活習慣を改善しないで過ごせば、やがて高血圧を発症する可能性が高い。この高血圧前症および高血圧に関してはどちらのケースでも心筋梗塞や心不全、あるいは脳卒中のリスクを増大させる点で一緒だ」
生理的・身体的な修養を軸とし、「力強いヨガ」「ヨガの元祖」とも称されるハタ・ヨガの効用を調べるため、Angrish氏は次のような手順で研究を実施した。
被験者に選ばれたのは、「血圧がやや高い」という以外は健康的な60人の協力者。そこから無作為に①ハタ・ヨガを実施する組(平均年齢56歳)と、それとは対照的に②従来からの生活習慣改善(中等度の有機酸素運動や健康的な食事、禁煙など)のみを実施する組に振り分けた(後者の平均年齢は52歳)。
そして、①のグループは1カ月間に渡ってヨガの指導を施され、その後に各自が自宅で1日1時間の実践(ストレッチ・呼吸法・瞑想など)を行なった。
はたして、①組と②組の健康上の違いは、如実に現われるのだろうか? 3カ月後、双方の陣営が注目した解析結果はこうだった。
①のヨガ組には顕著な血圧降下の傾向が読み取れたのに対し、対象群の②組には格別の変化が認められなかった。具体的には、ヨガ組の場合、24時間拡張期血圧および夜間拡張期血圧が約4.5mmHgは降下し、24時間平均動脈圧が約4.9mmHg下がったのである。