少量の酒は下戸よりも長生き? 健康的な適量は、缶ビールで週に1~3杯

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
少量の酒は下戸よりも長生き? 健康的な適量は缶ビールで週に1~3杯の画像1

週に1~3杯程度の少量飲酒者が最も長生き?

 飲酒量はどの程度であれば健康に有益なのか――。この問題を検証した最新研究の結果が『PLOS Medicine』(6月19日オンライン版)に発表された。

 この研究では、「週に1~3杯程度の少量飲酒者」は「まったく飲酒しない人」と比べて長生きする傾向はあるが、ある種のがんに罹患するリスクは飲酒量がわずかでも上昇する可能性があることが示されたという。

酒は百薬の長?

 これまで当サイトでは、次のように「アルコールの健康被害」について数々の研究を紹介してきた。

●「アルコール」と「がん」の因果関係が判明! エタノールが造血幹細胞のDNAの二重らせんを切断

●大酒飲みは「若年性認知症」のリスクが高い!患者の半数以上がアルコール使用障害と判明

●大量飲酒が<命の回数券>を減らす! 染色体の「テロメア」が「健康長寿」に悪影響

●酒好き芸人・春一番の命を奪った「肝硬変」~バーボンのロックを連日1リットル痛飲……

 だが、「酒は百薬の長」ともいわれる。

 大酒飲みに健康被害が高いのは言わずもがなだが、「ある種のがんに罹患するリスクは飲酒量がわずかでも上昇する可能性がある」とはいうものの、少量の飲酒であれば「まったく飲酒しない人」よりも長生きできるというのだから、まさに「酒は百薬の長」を立証した研究かもしれない。

飲酒量は「週に1~3杯」が適当か?

 クイーンズ大学(英領北アイルランド)のAndrew Kunzmann氏らは今回、米国前立腺がん・肺がん・大腸がん・卵巣がん(PLCO)スクリーニング試験のデータを用いて住民ベースの大規模コホート研究を実施し、生涯の平均飲酒量とがん罹患および死亡のリスクとの関連について検討した。

 対象は、同試験に参加した55~74歳の男女9万9654人(女性68.7%)。83万6740人年の追跡期間中(中央値8.9年)に約10%(9599人)が死亡し、約13%(1万2763人)ががんに罹患した。

 解析の結果、「まったく飲酒しない人」の全死亡リスクは、飲酒量が週に1~3杯(1杯はビールで約350mL、ワインで約150mLに相当)の「少量飲酒者」に比べて約25%高いことが分かった。

 また、飲酒量が1日に2~3杯未満の「大量飲酒者」では、「少量飲酒者」と比べて全死亡リスクは男性で19%、女性で38%高く、飲酒量と全死亡リスクとの間にはJ字型曲線(Jカーブ)の関係が認められた。

 一方で、がんリスクについては、特に咽頭がんや口腔がん、食道がん、肝がんといったアルコールに関連するがんになるリスクは飲酒量が増えるほど上昇した。

 さらに、がん罹患と死亡の複合リスクは、「少量飲酒者」と比べて「全く飲酒しない人」で9%高く、「ほとんど飲酒しない人(週に1杯未満)」では8%、「大量飲酒者」では10%、1日に3杯以上と「より大量に飲酒する人」では21%それぞれ高く、これらの複合リスクは「少量飲酒者」で最も低かった。

胃の不快感の多くは実は「機能性ディスペプシア」という病気
日本初の『胃弱外来』開設」後編:巣鴨駅前胃腸内科クリニック・神谷雄介院長

前編『大病院を転々した末にたどり着く「胃弱外来」 初診から約1カ月で8割の患者の症状が改善』

胃痛やもたれ、むかつきなどの症状があっても、検査の結果異常がないと診断され悩みを抱える患者さんが少なくない。こうした胃の悩みを抱える人たちのために開設したのが胃弱外来。患者さんの多くは新しく認知された『機能性ディスペプシア』や『胃食道逆流炎症』などの疾患だ。その具体的な治療法について話を伺った。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

くにたち駅前眼科クリニック院長。1986年、東京…

高橋現一郎

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

フィットネスアドバイザー。JT東京男子バレーボー…

村上勇