子どもに「エナジードリンク」は危険! 米スポーツ医学会が「飲ませるな」と警告

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徹夜や夜遅くまで勉強する子が体調不良や急に興奮……

 日本でも最近、子どもたちの心身の変化が報告されている。

 日本体育大学の調査によると、高校生や中学生でテスト前などにエナジードリンクを飲んで徹夜をしたり、夜遅くまで勉強する子には、体調不良を訴えたり、急に興奮したりする傾向があることが報告されている。

 また、埼玉医科大学の上條吉人教授は、年々カフェイン中毒で病院に搬送される人が増えてきている実態を報告しており、その原因にはエナジードリンクの多量摂取によるものもあったという。

 エナジードリンクの販売量は、2007年から2017年までの10年間で10倍に増えているとされ、販売量の伸びとカフェイン中毒での事故の増加は無関係ではないだろう。

エナジードリンクは日本では清涼飲料水?

 なぜこのようなことが起こるのか? 日本ではエナジードリンクは清涼飲料水に分類され、カフェイン量に法的な上限がないことである。

 最近の事例を危惧してか、厚生労働省はホームページにはカフェインの過剰摂取による悪影響の注意喚起を掲載しているが、どの程度の人が実際に読んでいるかは疑問が残る。

 エナジードリンクを飲むのは、もちろん本人の自由だ。しかし、その名前とは裏腹に、どのような危険性があるのかはあまり知られていない。

 一般的な飲料水とは異なる栄養素で構成されていること、大量摂取は健康に害を及ぼす可能性があることを、まずは親がしっかりと理解し、親は子どもに説明する必要がある。その上で場面によって適切に選択する必要がある。
(文=三木貴弘)

三木貴弘(みき・たかひろ)

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在は、医療機関(札幌市)にて理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。お問い合わせ、執筆依頼はcontact.mikitaka@gmail.comまで。

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