低温やけどは冷やさない! 「水疱が出る」「真ん中が黒くなってくる」なら急いで皮膚科へ!
低温やけどの原因は、湯たんぽだけではない。電気あんか、使い捨てカイロ、こたつなどの温熱器具のほか、ファンヒーターの前で寝てしまったなど例も少なくない。知覚が低下している高齢者ならトイレの便座や、ダイエット器具(電極を当てて電気を流し、温度を上げたり筋肉を動かす器具)、スマホなどの報告もある。
低温やけどを起こす条件は何か? 血行不良(血行が悪いと熱がこもる)、高齢者、糖尿病患者(知覚がにぶく熱さを感じない)、温度が高くなる環境(使い捨てカイロを貼って毛布をかけて寝る、電車のヒーターの上にすわる)、圧迫(使い捨てカイロの上からガードル、電気あんかに足をのせて上から布団をかける)、爆睡、泥酔などだ。
特に、あんかや湯たんぽの場合は、毛布や布団をかけて熱がこもる、足に当て圧迫も受けるので、さらに血行悪化するため、低温やけどを起こしやすい。したがって、あんかや湯たんぽは、体から離して絶対に触れない位置におくか、寝るときは布団から出すようにしよう。
低温やけどを起こした時の注意点は何か? 低温やけどに気づいたら、まず冷やさない。血行がさらに悪くなるからだ。消毒もしない。赤みだけの軽症なら、ワセリンを塗って保護する。だが「水疱が出る」「真ん中が黒くなってくる」なら、急いで皮膚科を受診しなければ危険だ。
いずれにせよ、低温やけどを起こさないように、十分に注意して暖房器具を使うのが、最善策であることは言うまでもないだろう。
(文=編集部)
*参考
▶︎京都逓信病院
▶︎兵庫県立健康生活科学研究所生活科学総合センター