連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第43回

睡眠薬を使った事件が多発!医療従事者が関わった保険金殺人も

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大量に睡眠薬を服用しても死に至ることは極めてまれであるが……

 筆者は長年、自殺を企図して大量の睡眠薬を服用し、昏睡状態にて救急搬送された患者を診察してきた。そして、時間の経過とともに意識レベルは回復することを認識している。

 代表的な睡眠薬「フルニトラゼパム(1錠2mg)」を100錠以上服用した症例でも、呼吸管理と補液にて3日後には意識が回復した。

 しかし、昏睡状態で屋外に長時間放置されたり、病院で治療を受けなかった場合には、生命の危険が及ぶ可能性もある。殺人事件では、昏睡状態に陥ったのちに、首を絞めたり、刃物で切り付けたりして犯行に及ぶケースがほとんどである。

 不眠を訴えて数か所の心療内科、精神科などを受診したり、またインターネットを利用して大量の薬剤を手に入れることが容易に可能である。そして「デートレイプ・ドラッグ」や強盗、殺人などの犯罪に利用されかねない危険性があるので、厳に慎むべきである。
(文=横山隆)

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横山隆(よこやま・たかし)

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリニカルトキシコロジスト、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。
1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長などをへて現職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。

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