自殺を防ぐ「いのちの電話」~肝心の相談員が集まらない全国共通の問題点とは?

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

求む!? 似たような悩み、苦しみを味わったボランティア

 なぜ「いのちの電話」の相談員は、無報酬なのか?

 「島根いのちの電話」のホームページにある「なぜボランティアなのか」という項目によれば、専門家ではなく、似たような悩みや苦しみを味わったことのあるボランティアが、同じ目線に立って共に苦しむことに活動の意義があるのだという。

 だが、これほど社会的に必要とされており、かつ専門性の高い仕事がボランティアであることが、果たして本当に正しいのかだろうか?

 メールやLINE全盛の時代に、いまや電話は<前時代的な通信手段>となりつつある。「話し合うふたりが同じ時間を共有しなければならない」という電話の特性が、いま電話が敬遠される理由にもなっている。

 しかし、この同時性から生じる「相手がいま話を聞いてくれている」ことこそが、「いのちの電話」が求められる理由でもある。
 
 インターネットによる自殺予防の活動は、NPO法人「OVA」のものが知られており、以前に当サイトで報告した。

特集「ネットと自殺予防」第1回
ネットを活用した若者の自殺対策、日本の若者の自殺率は依然として高い!

特集「ネットと自殺予防」第2回
電話で精神科の予約ができない若者を「ネットからリアル」につなぐ自殺防止法

特集「ネットと自殺予防」第3回
若者の自殺は"深夜0時"がピーク!ネットでの"自殺予防"が求められる理由はここにある

特集「ネットと自殺予防」第4回
Googleで「死にたい」と検索すると? 注目されるネットによる自殺予防の取り組み

 また、「いのちの電話」も現在メールによるインターネット相談の事業を始めているが、電話というツールの必要性は、今後も失われることはないだろう。

 一方で人員の不足から、「いのちの電話」にかけてもいつも話し中でつながりづらい――という現象は以前から頻繁に起きている。この活動を持続していくためには、労力に見合う最低限の補償を何らかの形で提供することを、検討する時期にきているのではないだろうか。
(文=編集部)

離島での事業継続と都市型のドミナント戦略の共存で急成長の訪問看護ST
インタビュー「訪問看護ステーション」後編:Recovery International株式会社代表・大河原峻さん

前編『自由な発想で事業を拡大!看護師が起業した「訪問看護ステーション」の成長の秘訣』
訪問看護の業界において、これまでの訪問看護の枠に囚われない自由な発想で事業を拡大し急成長を遂げている訪問看護ステーション「Recovery International株式会社」。同社を運営する河原峻氏に、今回は同社が進める離島での訪問看護事業、今後のビジョンなどについて話を聞いた。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

神戸市垂水区 名谷病院 内科勤務。1987年 産…

吉田尚弘

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

つつみ病理相談所http://pathos223…

堤寛