汗拭きシート、歯磨き粉、化粧水、シャンプーは野放し
この7月上旬、近所の大手ドラッグチェーンのクリエイト、マツキヨに行って、厚生労働省の通達が徹底されているのか売り場をチェックしてみました。どちらの店でも対象成分の入ったミューズなどの薬用石けんやハンドソープ類は陳列棚には並んでいませんでした。
しかし、昨年9月のFDA声明、厚労省の通知は薬用石けんに限定されたもので、汗拭きシート、歯磨き粉、化粧水、シャンプーなどの日用品は対象外になっています。こうした製品には、切り替え対象の殺菌剤(トリクロサン、トリクロカルバンなど19種類)が依然として使用されています。
とくに、トリクロサンは、経口・皮膚を経由して簡単に体内に浸透する性質があります。ミシガン大学の調査では90人中37人(41%)の尿・血液・鼻水・母乳などからトリクロサンが検出されています。母乳からも検出されているということは、母親から子どもの体内にも移動してしまうのです。そうした化学物質が薬用せっけん以外の日用品には、未だに使用されているのです。日用品購入の際には、十分な注意が必要です。
トリクロサンに替わって、各メーカーが使い出した抗菌・殺菌剤は、塩化ベンザルコニウムという化学物質ですが、この物質の安全性は不明なままです。
健康リスクばかりの抗菌・殺菌剤入の洗浄剤など使わずに、普通のせっけんで十分に健康的な生活は送れます。愛する家族を守るには「疑わしきは使用せず」に徹することです。