脊柱管狭窄症に有効な漢方薬はコレ
漢方薬の治療では「実証」と「虚証」を見る。
実証とは、邪気(病因)が盛んで、人体の正気 (生命活動の動力) との抗争の反応が激しい状態をさし、高熱、顔面紅潮、口渇、手足をばたつかせる、うわ言をいうなどの症状がある。
一方、虚証とは、人体の正気 (生命活動の動力) が不足し,抵抗力や気力が低下し、生理機能が減退している状態で、精力の不足、顔面蒼白、動悸、呼吸過多、寝汗などの症状がある。
脊柱管狭窄症は特に高齢者に好発する疾患であることから、虚証の人には「八味地黄丸(はちみじおうがん)」「牛車腎気丸(ごしゃじんじきがん)」がよく用いられる。ただ、これらに含まれる地黄が体に合わない場合は「桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)」「桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)」を処方する場合がある。
一方、疲労感から痛み・痺れが増幅している人には「疎経活血湯(そけいかっけつとう)」を、末梢循環が悪く手足の冷えが強い人には「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」を処方するなど、体質・体調・症状に合わせてさまざまな漢方薬が使われる。