連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか」第28回

慢性的な腰痛では<コルセット依存症>に気をつけろ! 心理的な安心感から依存に……

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コルセットのもつ「心理的な安心感」

 

 コルセットの意外に重要な役割として「心理的な安心感」というものも報告されている。コルセットをしていることで恐怖を感じないで日常生活を送ることができるのであれば、それはコルセットの効果の一つといっていいだろう。

 しかしながら、コルセットに頼りすぎる、すなわち依存的になってしまうことは逆効果になってしまう。ここでもコルセットを外す時期は、医師や理学療法士などの専門家に確認するのが良いだろう。

 前述のことをまとめると、コルセットの着用は、「急性期の腰痛(ギックリ腰)の際に、なるべく早く日常生活に戻るために動きの負担を減らす」「手術後の腰部保護として一定期間着用」が正しい使い方かもしれない。

 一方、数年前からなんとなく腰が痛いなどの慢性化している腰痛に対しては、コルセットはあまり効果がなく、むしろコルセットに依存してしまう危険性が指摘されている。

 腰痛にはタイプがあり、それによって解決策もさまざまだ。なんとなくコルセットを巻いている人は、一度、医療機関で、医師や理学療法士に自分の腰痛タイプには本当にコルセットが必要なのか? 相談してみるのが良いだろう。

●参考論文
 Takasaki, H., & Miki, T. (2017). The impact of continuous use of lumbosacral orthoses on trunk motor performance: A systematic review with meta-analysis. Spine Journal.
 van Duijvenbode, I., Jellema, P., van Poppel, M., & van Tulder, M. W. (2011). Lumbar supports for prevention and treatment of low back pain. Cochrane Database of Systematic Reviews, 2(2).

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三木貴弘(みき・たかひろ)

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在は、医療機関(札幌市)にて理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。お問い合わせ、執筆依頼はcontact.mikitaka@gmail.comまで。

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三木貴弘
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