売る側は当然、ベネフィットだけを伝えたがる
長年、さまざまな研究が積み重ねられてきた「クルクミン」でさえ「白紙撤回」のような事態になる可能性があるのだ。いや、クルクミンに限らない。あらゆる機能性成分において、その効果や安全性の評価が覆される可能性はいくらでもある。私たちはこのことを念頭に置いて、情報を見る姿勢を持つことの大切さを理解することだ。
消費者に届く情報のほとんどは、マスコミを通じてである。マスコミはいつも新しい情報を求めている。従来の概念を変えるような、あるいは新しく登場する物事はネタになりやすいので、多少、誇張してでも面白く伝えたがる。
しかし、一般的に言えば、たいていの物事には「ベネフィット」と「リスク」が共存している。売る側は当然のこと、ベネフィットだけを伝えたがる。しかし、そこにはリスクも潜んでいる。健康食品は利用する人のカラダに直接影響を及ぼすものだから、リスクを知らずして口に入れることは賢明ではない。
ウコンが二日酔い予防に効くか効かないか? あるいはどの成分がよいのか悪いのか?
そのことを検証する前に「リスク情報は何か?」「これまでに健康被害はあるのか?」ということはネットでも検索できる。
また毎日飲むものなら品質だって確かなものでないと困るわけで、「この商品は信頼してよいのか?」「有効成分以外に何が含まれているのか?」をチェックする心構えを持つことが何より身を守ることではないかと思う。