肥満の糖尿病患者は「脳」が委縮? 同じ病気でも「体重」が症状を進行させる!

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同じ病気でも「体重」によって症状が変わる?(depositphotos.com)

 同病相憐れむ(Misery loves company.)と昔からいう――。

 では、同じ持病を抱える者同士でも、「過体重」や「肥満」を伴なう人と、「適正体重」の人とでは、何が違ってくるのだろうか?

 その違いを「2型糖尿病」の患者で探った最新の研究報告が、4月27日付の『Diabetologia』(オンライン版)に掲載された。

肥満の2型糖尿病患者は「脳」が委縮

 2型糖尿病と認知症が強く関連しているという点は先行研究でも示唆されてきた。Ewha大学(韓国・ソウル)脳研究所のIn Kyoon Lyoo所長が主導した今回の研究は、その関係の「謎」を明かす狙いから実施された。

 結論から記せば、2型糖尿病においては「過体重」や「肥満」が併存すると、とりわけ脳の一部で「灰白質」(記憶や遂行機能、運動生成機能や視覚情報処理を司る)の厚みが薄くなり、委縮が進行する傾向が読み取れたという。

肥満患者は脳の一部で委縮傾向が

 肥満は元来、2型糖尿病や代謝異常のリスクを高め、脳の構造に「変化をもたらす」と考えられてきた。そこで今回は、「発症後早期段階の2型糖尿病患者」の被験協力を仰ぎ、なかでも「過体重」「肥満」が、脳の構造や認知機能にどのように影響するのかを追求した。

 比較検証に際しては、「①過体重・肥満の2型糖尿病患者(50人)」「②適正体重の2型糖尿病患者(50人)」の2タイプに加え、「③適正体重の2型糖尿病を持たない人々(50人)」の参加も得た。

 被験者の年齢構成はいずれも30~60歳、①と②の糖尿病罹患歴は5年以下(=誰もが生活習慣の改善を試み、血糖降下の経口薬服用者)、インスリン投与中の者は皆無だった。

 また、米国糖尿病協会が「7%以下」を推奨しているヘモグロビンA1C(平均血糖値の2~3カ月の推定値)に関しては、②群で「7.0%(平均)」と比較的良好に血糖コントロールがなされていたが、①群の平均数値は「7.3%」。

 さらに被験者全員に脳MRI検査が実施され、記憶力や思考能力を測定するための認知機能テストが行なわれた。

 そして、MRIの検査結果によれば、適正体重の②群に比べ、過体重・肥満の①群では、総じて脳の一部で「灰白質の厚みが全体的に薄化」し、とりわけ「側頭葉の灰白質」が委縮傾向にある点が認められた。

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