「人間らしさを取り戻す」4つのポイント~認知症の介護で注目の「ユマニチュード」

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

恐怖感を与えやすいのはコレ

 「見つめる」「話しかける」「触れる」「寝たきりにしない」。これらは一見当たり前のことのようだが、多忙な介護の現場では意外にないがしろにされていることが多い。そして、ただそれらをすればいいのではなく、そのやり方と姿勢にポイントがある。

 たとえば、見つめる際にベッドや車いすにいる人を立ったまま見下ろすと、相手は威圧感を感じてしまう。自分もしゃがんで相手と同じ目線で話すことで、対等に接していることが相手にも伝わる。

 また「話しかける」ときは声のトーンも大事だが、それ以上に「用件を伝える」だけにしないこと。「オムツを変えにきたよ」と用事だけを伝えると、自分の目的だけを優先しているように思えてしまうが、挨拶や天気の話題から入るようにすれば相手との絆を感じることができる。

 「触れる」のは大事だが、顔や手は敏感な場所なので、いきなり触るとビックリしてしまう。特に<手をつかんでひっぱる>行為は恐怖感を与えやすい。腕や背中など抵抗の少ない場所を、広く、優しく、ゆっくりと触ることで、安心感を与えられる。

 そして「寝たきりにさせない」で「立つ」ことはもちろん身体の機能や健康を維持する上で欠かせない。と同時に、人間としての尊厳を保つことに必要でもあるのだ。

普通のお年寄りと接するときにも適応できる

 ユマニチュードの技法にはほかにもさまざまなポイントがあり、それは人間の知覚・感情・言語すべてに関わる包括的なコミュニケーションの仕組みでもある。

 そして、そのエッセンスは認知症患者だけではなく、普通のお年寄りと接するときにも十分適応できるものだ。

 ユマニチュードは、国立病院機構東京医療センター総合内科医長の本田美和子氏によって日本にも紹介され、『ユマニチュード入門』(医学書院)、『「ユマニチュード」という革命』(誠光堂新光社)といった書籍も刊行されている。

 高齢者がさらに増えていく社会において、ユマニチュードの注目度はますます高まっていくだろう。
(文=編集部)

血糖値を手軽に<見える化>~パン・肉まん・カレーライスを食べると血糖値が……
インタビュー「血糖値を上手にコントロールする年末年始の過ごし方」後編:角田圭子医師(駅前つのだクリニック院長)

これから増えるのが忘年会や新年会といった宴会。糖尿病予備軍の人も、そうでない人も、血糖値と体重が気になるのではないだろうか。血糖値をコントロールしながら年末年始を楽しく過ごすコツを、糖尿病外来を中心とした内科クリニックである「駅前つのだクリニック」の角田圭子院長に、2 回にわたって訊いた。今回はその後編をお届けする。

Doctors Select

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

小笠原クリニック札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認…

横山隆

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫