なぜセクハラは減らない? 民事訴訟の損害賠償は3000万円超!セクハラ裁判で勝つ方法

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なぜセクハラは減らないのか?(depositphotos.com)

 カラスが鳴かない日はあっても、セクハラの悲鳴が聴こえない日はない。カラスなら追い散らせばいいが、セクハラは性懲りもなく追い迫って来る――。

 相手の意思に反して、性的な言葉や行為を繰り返して不快や不安な状況に追い込み、就業環境を悪化させる。立場(権力)の強い者が利害関係の優位性を利用して、立場(権力)の弱い者に対して行う性的行為、それがセクハラ(性的嫌がらせ)だ。セクハラはなぜ止まないのか?

法律で分類される「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」とは?

 セクハラは、男女雇用機会均等法11条で2種類に分類される。

 職場での地位を利用して性的な要求を行い、相手がセクハラを拒むと、労働者に解雇、減給、降格などの不利益を与える「対価型セクハラ」、性的な言動を行い、労働者に不快感を与えて就業環境を悪化させる「環境型セクハラ」だ。

 対価型セクハラは、たとえば、性的な関係を求めたが断られたため降格させる、愛人になるよう要求したが拒まれたために仕事を与えない、などの加害行為だ。一方、環境型セクハラは、「視覚型セクハラ」「発言型セクハラ」「身体接触型セクハラ」に分かれる。

 視覚型セクハラは、たとえば、ヌードポスターを職場に掲示されたり、特定の服装の着用を強要された苦痛によって業務に専念できない環境に陥るセクハラ。発言型セクハラは、たとえば、彼氏・彼女がいないかをしつこく尋ねる、食事・デートに執拗に誘う、不倫の噂を流す、「〇〇さんはスタイルが良い」「〇〇さんはぽっちゃり型だ」などと発言するセクハラ。身体接触型セクハラは、たとえば、胸、お尻、太ももを触る、卑猥な写真を見せる、宴席で裸芸を強要するなどのセクハラだ。

 そして、やっているハラスメントという点では同様のもののように思えるが、「セクハラ」と「パワハラ」は法的には異なる。

 セクハラは、性的な言葉や行動による加害行為で、男女雇用機会均等法11条で明確に定義されている。一方、パワハラは、性的ではないいじめや嫌がらせによる加害行為で、行為そのものを禁止する特例法はなく、民法に従って判断される。

なぜセクハラは減らないのか?

 平成20年度に全国の都道府県雇用均等室に寄せられた相談2万5478件のうち、セクハラに関する相談は1万3529件(53%)を占める。また平成23年度に都道府県労働局雇用均等室に寄せられたセクハラの相談1万2228件のうち、女性からの相談件数は7517件(61.5%)に上る。

 これらの数字を見る限り、セクハラは増えこそすれ減少の兆しは感じられない。なぜセクハラは根絶できないのだろう?

 セクハラは、価値観も個性も異なる人間と人間の感情的な諍いや誤解や偏見などが引きがねになって生じやすい。しかも、性別を問わず、誰でもいつでもセクハラの被害者にも、加害者にもなり得るリスクがある。

 また、セクハラの加害者は、「部下との交流にスキンシップが必要だ」「文句を言わないのだから嫌われていない」などと、自分の行為がセクハラになると自覚していない場合も少なくない。最近は、男性が仕事を通して部下の女性に恋愛感情を抱き、相手に好意をもたれていると錯覚する「疑似恋愛型セクハラ」も増えている。思い当たる人がいるかも知れない。

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