中居クンが「更年期障害」に?
「チョット、体調を崩しちゃいましてね」。自身のラジオ番組『中居正広 ON&ON AIR』(ニッポン放送1月28日放送)で、元SMAPの中居正広さん(44)が約1週間の入院を明かした際の一言だ。
「おかしいんだよな、俺は体調崩さなくても生きていける人間だったのになぁ……」。気管支炎と肺炎の併発と診断されて1月中旬に入院した中居さん。採血した結果、軽い肝炎の疑いもあったようだ。
実は中居さん、SMAPの正式解散が発表されて以降の昨秋、前出の前身番組中(その後、改題)でもこんな体調異変の告白を行なっていたのだ。
「(近ごろ)自分でもよく分からないんですが、収録が始まってから10分ぐらいの間にね、猛烈な汗をかくのよ」。それもハンパない汗量だそうで、「額がもぉホント、びちょびちょになってんのね。背中や髪の毛、首の後ろの襟足とかも、もぉびしょびしょなのよ」
その際に「チョット、みんな調べてほしい」と視聴者に訴えたほど。原因不明の中居さんの体調異変、ファンの間では初耳事項ではなかったようだ。
しかし、アイドルとしてデビューし、俳優、司会と第一線で活躍してきた中居さんも今や44歳。2015年6月には喉の腫瘍を摘出する手術をしている。
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中国最古の医学書『黄帝内経』には、「女性は7の倍数、男性は8の倍数」の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れるという記述がある。男性の40歳は体の衰えが現れ始める節目の年だ。
そして、男性の40歳は見た目の衰えだけではなく、実は更年期の入り口でもある。もし40代で原因がわからない体の不調があるならば、近年注目されている「男性更年期障害(LOH症候群)」も疑ってみたほうがいい。
まだまだ認知度の低い<男性版>
なんだか最近疲れやすくなった、些細なことで苛立ってしまう、ポォ~ッとのぼせてしまう――。そんな象徴的な症状に見舞われる女性の更年期障害は昔から知られてきたが、近年はその<男性版>が存在することや、40~50代の働き盛り層に急増中の傾向も報じられるようになってきた。
現在44歳である中居さんの体調異変を前にして、「男性更年期障害」を疑う報道が皆無なのは、それ自体がこの病のやっかいな部分を物語っているのかもしれない。要は男性の場合、その原因を「加齢」や「仕事疲れ」のせいと片付けがちで、とかく見過ごしやすい。
だが、中居さんのコメントから読み取れるとおり、「特に思い当たるフシがない」のに「全体的に体調が悪い」という、この感じこそが、更年期障害の典型的な兆候だ。
原因は「テストステロン:testosterone」という男性ホルモン(アンドロゲンに属するステロイドホルモン)の低下にあり、女性の更年期障害の原因が「エストロゲン:estrogen」の低下にあるのと同じである。
骨格の発達や筋肉増大を促進するテストステロンは20代前半をピークとしてやがて低下し、それに応じて「攻撃性」や「男性らしさ」も弱まり、男性機能も低下する。
症状も、性欲減少やED、性機能の低下など、比較的わかりやすいものから、中居さんのように汗をかきやすい、顔やからだがほてる他、息切れ、めまい、耳鳴り、あちこちが痛い……等々、不定愁訴の複数症状に見舞われる。