アメリカではトランスジェンダーをめぐる「トイレ論争」が……(depositphotos.com)
一昨年に「や~ね」のキメ台詞で大ブレイクし、年間200本超の番組に呼ばれたという通称「ユニセックスおネエ系タレント」のGENKINGさん(年齢非公表)。
なのにブレイク翌年の昨年は、いわゆる開店休業状態で、とんと姿を見かけなかった。
その背景には、過労やストレスによるメニエール病に加え、難治性の突発性難聴を抱えた苦悩があったと、昨年11月に報じられている。現在は美容家として本格的に活動しているという。
そんなGENKINGさんが、1月23日、37万超のフォロワーをもつ画像共有アプリ「Instagram」で、自身が「性同一性障害」であると正式に診断されたと公表した。
これまでGENKINGさんは、自分は性同一性障害ではないと主張してきたことで、数多くの誹謗中傷にさらされ悩んできたが、今回の投稿で「今のあたしは病気って言われたほうが気持ちが楽」「こゆ勇気を出す事(=公表)で変わる気がする」と正直な心境を綴っている。
アメリカではトランスジェンダーをめぐる「トイレ論争」が
一方、海の向こうのアメリカでは、自身を女性と認識しているトランスジェンダー(Transgender)をめぐる「トイレ論争」が、オバマの置き土産よろしくトランプ新政権に委ねられ、きれいに洗い流されるどころか新たな様相を見せている。
発端は昨年(2016年)3月に成立したノースカロライナ州の州法で「出生証明章に記載された性別以外の性の公衆トイレの利用を禁止する」と規定されことに始まる。当然ながら「LGBT差別だ!」の声々があがり、オバマ政権が州法撤回を要求した。
さらにオバマ政権が全米の公立学校に対し「トランスジェンダーの生徒・学生に性自認に基づいたトイレ使用を認めるよう」要請する指針を通達すると、テキサスやアラバマなど11州の政府が連邦政府を相手取って訴訟を起こしたのだ。
そんなトイレをめぐってさえ大激論が交わされる情勢下での新政権誕生と相成った次第だが、昨年12月19日の『Gender Issues』(オンライン版)には、この問題に関する男女間の認識差を象徴するような興味深い調査結果が掲載された。