シリーズ「病名だけが知っている脳科学の謎と不思議」第19回

脳死者が蘇る? 「ラザロ徴候」は脊髄反射か生命反応か? 意見が分かれる「死」の解釈

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脳死の解釈によって見解が割れる

 ラザロ徴候は、どのように理解するべきだろうか?

 脳死の解釈によって見解が割れる。つまり、脳死の推進派はラザロ徴候を脊髄反射とみなし、「脳の機能は残っていない」と主張する。一方、脳死の反対派はラザロ徴候を生命反応と捉え、「脳の機能が深く関わっている」と反論する。

 しかし、ラザロ徴候の機序はまだ解明されていない。

 『こちら脳神経救急病棟:名医が明かす奇妙な病と患者たちの物語』(アラン・H. ロッパーほか著/河出書房新社)の中で、ロッパー教授は「脳死患者の人工呼吸器が外される段階が来れば、家族などの近親者は病室から退室してもらうのが望ましい。脳死患者の近親者へのインフォームド・コンセントをいかに果たすかが課題だ」とコメントしている。

 脳死は死なのか? ラザロ徴候に陥った患者に問い質すほかない。
(文=佐藤博)


佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

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