シリーズ「DNA鑑定秘話」第44回

紀元前の沈没船から古代人の「頭蓋骨」発見!最新「DNA鑑定」で人種・性別・年齢・出生地も解明?

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1980年代以降に飛躍的な進化を続ける、さまざまなDNA鑑定法

 1981年に考案された「DNAポリメラーゼ連鎖法(PCR法)」以来、さまざまなDNA鑑定法が開発されている。

 「STR法」は、遺伝子のローカス(遺伝子座)の中にある数塩基~10塩基未満の短いDNAが繰り返す配列数(ショートタンデムリピート:短鎖縦列反復配列)を調べる解析法。

 「MLP法」は、DNAに多数存在しているバーコードのようなミニサテライト(VNTR)を検出する個人識別法。「DNAバーコード法」、「DNA指紋法」とも呼ばれる。

 「SLP法」は、MLP法がDNAの多くのローカス(遺伝子座)の情報を一度に調べるのに対して、1箇所のローカスの情報を調べる手法。

 「ミトコンドリアDNA法」は、細胞核の外側に大量にあるミトコンドリアDNA(mtDNA)を調べる解析法だ。この解析法は、塩基列差が大きく個人識別が簡単にできる、DNAサイズが小さいため生存率が高い、細胞当たりの量が多いため回収できるDNAが多い、しかも、mtDNAは母系遺伝することから、母子鑑定に有効というメリットがある。

 「Y染色体STR法」は、男性にしか受け継がれないY染色体のDNAを調べて、父系血族を特定する解析法だ。

 このように、DNAの塩基配列には個人差があるので、劣化した古代人の骨にわずかに残されたmtDNAやY染色体などを詳しく分析すれば、人種、性別、年齢、髪や目の色、出生地などを特定できる可能性があるのだ。

 2000年余の時空を超えて、古代人の生きざまや息づかいまでもが解明されるかもしれない。

佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

シリーズ「DNA鑑定秘話」バックナンバー

睡眠障害治療の新たな幕開け!個人に必要な睡眠の「量」と「質」を決める遺伝子を探せ
インタビュー「睡眠障害治療の最前線」後編:筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構・佐藤誠教授

前編『『人間の「脳」は7時間程度の睡眠が必要! 本当のショートスリーパーは100人に1人程度!?』』

ひとくちに睡眠障害といっても、さまざまな症状がある。1990年代後半から脳内に眠気を誘う「睡眠物質」を探す研究にスポットライトが当たり、2018年からは睡眠の質と量を決める遺伝子の解析も進められている。今回は睡眠障害について、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の佐藤誠教授に話しを聞いた。

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