ASKA再逮捕でマスコミが暴走~患者視点のない有名人の薬物報道は<再犯を助長>する!?

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再犯を助長する有名人の薬物報道

 さらに松本医師は、有名人の覚せい剤事件を報じる時に挿入される、注射器や粉末などのイメージ映像が、薬物依存症の患者の再犯を助長する可能性があると警鐘を鳴らす。

 薬物の使用を連想させる映像が目に触れることで、<いま必死で薬をやめようとしている多くの患者の渇望を呼び覚ましてしまう>からだ。

 松本医師は、有名人の薬物報道が一般視聴者に<クスリの怖さ>を伝える役割があることを認めつつも、マスコミには薬物依存に苦しむ当事者の視点も自覚してほしいとコメントしている。

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 私は、<薬物疾患は慢性疾患>だと考えています。だから、芸能人がクスリでつかまると、マスコミが「栄光と堕落」とか「調子に乗っていたからこういうことになった」など、その人の生きざまや人格をすべて否定するような報じ方にも、違和感を覚えます。

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 ASKA再逮捕では、各局とも民間リハビリ施設のダルクの職員を出演させるなど、薬物問題の解説を試みている。だが、一般視聴者の興味や関心にこたえることが主眼であって、薬物依存に苦しむ当事者の視点が抜け落ちていないだろうか。

 当然ながら、薬物事件の容疑者にも配慮すべき報道のモラルは存在する。マスコミに携わる者は、自らの持つ影響力がときには人の人生を左右することを、いま一度思い返すべきではないだろうか。
(文=編集部)

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