シリーズ「子どもには絶対に使ってはいけない生活用品」第21回

鮮度を偽装する「着色肉」は根絶した? 見た目だけでは専門家でも判別できない生肉の偽装

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生肉の着色は本当に根絶されたか?

 とはいうものの、「あれほどの大騒動になったのだから、いくらなんでも、肉の着色をしている業者は、もういないでしょう」と誰もが思うはずだ。

 ところが、スーパーに行くと、あまりにも鮮やかな赤味の肉が並んでいる。いったいどうやってあれだけの赤味が保てるのか不思議に思っていたが、ある油脂会社の特許公開を見て納得した。

 それは2008年2月に公開された「エノキタケ抽出物含有変色防止剤」の特許で、「本発明は、赤身魚肉、畜肉の生鮮品またはその加工品の鮮紅色を維持したまま保存できる」というのだ。

 エノキタケの抽出物であるから、変色防止剤自体の影響は人体ないかもしれない。しかし、厚生労働省が指摘しているように、消費者の判断を狂わせることには変わりはない。また、食肉関係者によると「添加物のアジピン酸を肉を包装するときにかければ、肉の赤味は保てるから、やっている業者はいるでしょう」と言いる。

肉の偽装は世界共通

 肉に着色をし消費者を騙そうとする手口は、何も日本に限ったことではない。

 前述した中国での豚肉着色のほか、2012年にはスウェーデンでも20トンもの牛肉が「着色された豚肉」であったことが判明し、同国の食糧庁に摘発されたとBBCが報道している。食糧庁の担当者はBBC記者にこう言っている。

 「この肉は赤いのだが、部分的にムラがあるから、針で注入されたのかもしれない。注射針が用いられたのであれば、バクテリアが肉の表面から内側に入り込んで、食中毒のリスクが高くなった可能性がある」

 このことは、サイコロステーキのような成型肉にも同様に当てはまりる。成型肉は横隔膜肉などを集めて、巨大注射針のようなもので牛脂を注入して作られる。サイコロステーキは大半が成型肉なので、食中毒のリスクが高い。

 ともかく、着色を含めた肉の偽装は世界共通だ。挽き肉など異様に鮮やかな赤い色の肉は食べないことだ。

シリーズ「子どもには絶対に使ってはいけない生活用品」バックナンバー

郡司和夫(ぐんじ・かずお)

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法政大学卒。食品汚染、環境問題の一線に立ち、雑誌の特集記事を中心に執筆活動を行っている。主な著書に『「赤ちゃん」が危ない』(情報センター出版局)、『食品のカラクリ』(宝島社)、『これを食べてはいけない』(三笠書房)、『生活用品の危険度調べました』(三才ブックス)、『シックハウス症候群』(東洋経済新報社)、『体をこわす添加物から身を守る本』(三笠書房・知的生き方文庫)など多数。

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郡司和夫
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