年間550万人が「大気汚染」で死亡! 大気汚染には「布マスク」より「サージカルマスク」

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大気汚染の自衛策にマスクは有効か?(shutterstock.com)

 9月4〜5日、主要20カ国・地域首脳会議(G20)が開催された中国・杭州市の頭上には「G20晴れ」が広がっていた。

 期間中の「にわか青空状態」を演出するために、中国当局は5つの省の数百工場に対して操業停止を命じ、制限地域は杭州市から400キロにも及んだという。

 東京から400キロといえば、北は盛岡市、西は神戸市の距離に相当するから、いかに過剰な即席汚染対策だったかがわかろうというもの。2014年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際も、北京のに「わか青空」を指して「APEC晴れ」と呼ばれたそうだが、いまでは「素晴らしいが儚いもの」の別称と化したそうな……。

 では、大気汚染へのせめてもの自衛策としてマスクを欠かさず着用するという営為も、所詮、「しないよりはマシだが儚い抵抗」にしか過ぎないのだろうか!?

一読後、ついついそんなことを考えさせられてしまう最新の研究結果が、8月17日の『Journal of Exposure Science and Environmental Epidemiology』(オンライン版)に載っていた。

 結論からいえば、安価な市販の布製マスクごときで、大気汚染から身を守ろうなんて無理! 米マサチューセッツ大学のRichard Peltier氏(環境衛生科学助教授)らの研究班によれば、「かろうじて有益になる程度」のマスク効果しか得られないという。

中国で約160万人、インドで約140万人が、大気汚染で死亡

 「年間550万人」という数字を聞いて、あなたはどんな内容を思い浮かべるだろうか? 実はこの数字、驚くなかれ、3年前の2013年に大気汚染が原因で死亡した地球人の概算なのだ(=カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究より)。

 同死者の最多国はやはり中国で約160万人、次いでインドが約140万人を数え、両国だけで全体の55%を占める。後者の大気汚染の主因は、田舎暮らしの調理や暖房目的で燃やされる薪や牛糞によるもの。

 日本人には想像もつかないお国事情だが、首都圏でのPM2.5被害は中国と同様に深刻化を増している。

 一方、各自が十人十色のマスク着用で身を守ろうとするのは、国や人種を越えて誰もが手っ取り早くすがる自衛策だろう。できれば、使い捨ての「サージカルマスク」や洗濯可能な布製マスクで安上がりに済ませたいという人情にも国境はないだろう。

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