シリーズ「子どもには絶対に使ってはいけない生活用品」15回

安全な「市販ラー油」の選び方は? 「天然色素」の表示にダマされてはいけない

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ラー油は家庭でも簡単に作れる(shutterstock.com)

 麻婆豆腐や餃子には欠かせないラー油。家庭でも簡単に作れるので、できれば手作りラー油を使いっていただきたい。もし市販品を使う場合は、余計な添加物が使われていないかをよくチェックすること。そして、「食べるラー油」がブームにもなったが、味覚を狂わす原因になりかねないので、子どもには絶対にやらせるべきではない。

 以上を踏まえたうえで、スーパーでよく見かけるラー油を検証した。購買時の参考にしてほしい。

「天然色素」には何が入っているかわからない

 ごま油と唐辛子、香味野菜などを混ぜて煮込んで作るのがラー油だが、S&B「辣油(ラー油)」 の原材料名表示には「唐辛子」の記載がない。しかし、ホームページ上には「天鷹種の唐辛子のエキスを抽出」とある。お客様相談室に問い合わせると「唐辛子はパプリカ色素が該当します」との返事だった。

 パプリカ色素は既存添加物(天然着色料)で、赤トウガラシの果皮が原料だ。製造工程でショ糖脂肪酸エステルという乳化剤が使われている。ショ糖脂肪酸エステルは「発がん助剤の疑いあり」と指摘があるが(『食品添加物読本』郡司篤孝・著)、加工助剤ということで表示はされない。加工助剤とは、加工工程で使用されるが、除去されたり、中和されたり、最終製品にほとんど残らないものとされている。しかし、本当に残っていないのか不安がある。

 香辛料については「香辛料抽出物のことです。使われている物質は公表できません」(お客様相談室)とのこと。添加物の香辛料抽出物は「香辛料」と表示もできる。ともかく、正体不明の物質が入った食品は注意すべきだ。

 ところで、天然系の色素だから安全と頭から信じ込んでいる人が多いようだが、その内容成分を見るとびっくりする。たとえば、麺に0.08〜0.2%添加するパブリカ色素(橙色色素)の場合、D-ソルビトールやグリセリンが含まれている。しかし、表示は「パブリカ色素」でかまわない。何が入っているかわからないのが天然色素だ。

 天然色素では、アカネ色素が十数年近く広範囲の食品に使われていたが2004年に発がん性が確認され、使用禁止になった。安全性の確認などしないで許可されているのが天然色素の実態だ。また、昆虫から得られるコチニール色素は2012年に消費者庁が「アレルギーを起こす」として、関連業界にアレルギー表示の要請をしている。第二、第三のアカネ色素は、いつ出てもおかしくない。

「食べるラー油」は味覚障害になる可能性も

 2009年8月に発売され、「食べるラー油」ブームの火付け役となったのが桃屋「辛そうで辛くない少し辛いラー油」。今でも瓶の蓋には「食べるラー油」と書いてある。

 しかし、ラー油だけでごはんを食べることは決して習慣化してはいけない。味の濃すぎるもの、辛いものを食べ続けると、味覚障害になる恐れがある。さらに濃いものや辛いものを食べないと満足しなくなってしまう。

 また、唐辛子の過剰摂取は「胃腸炎を起こしたり肝臓や腎臓に障害を与えることもある」(独立法人国立健康・栄養研究所「健康食品の素材情報データベース」)とある。とくに、子どもが唐辛子を食べすぎるのは注意が必要だ。唐辛子の安全性に関しては、「小児での経口摂取について十分なデーターが得られていない」(前同)。

 調味料(アミノ酸等)にはグルタミン酸ナトリウムのほか複数の化学調味料が使用されているが、弘前大学医学部の動物実験の結果、グルタミン酸ナトリウムの過剰摂取は緑内障の原因になるとの報告がある。また、化学調味料は本物の味をわからなくさせるので、子どもにはできるだけ食べさせないようにすべきだ。

郡司和夫(ぐんじ・かずお)

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法政大学卒。食品汚染、環境問題の一線に立ち、雑誌の特集記事を中心に執筆活動を行っている。主な著書に『「赤ちゃん」が危ない』(情報センター出版局)、『食品のカラクリ』(宝島社)、『これを食べてはいけない』(三笠書房)、『生活用品の危険度調べました』(三才ブックス)、『シックハウス症候群』(東洋経済新報社)、『体をこわす添加物から身を守る本』(三笠書房・知的生き方文庫)など多数。

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