フォルクスワーゲンの排ガス不正で最大140人が死亡! 中国の大気汚染は年160万人?

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9448387-2.jpg米国の排ガス規制を逃れるためディーゼル車のデータを不正操作

diamant24 / Shutterstock.com

 大気汚染が人体へ与える影響はどれくらいなのだろうか? ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題に関連して、米マサチューセッツ工科大学(MIT)およびハーバード大学の研究グループが、公衆衛生への影響を算出した。

 フォルクスワーゲンの排ガス不正問題とは、米国の排ガス規制を逃れるために米国で販売された48万2000台のディーゼル車についてデータを不正に操作した疑いがもたれている件だ。該当車は排ガス規制法で認められる汚染量の40倍を排出する可能性があるとの指摘もある。また、発端は米国だったが、欧州での販売車にも不正データが用いられた疑惑が出ており、排ガス不正問題は世界的な広がりを見せている。

現状で60人、回収が進まなければさらに140人が早期に死亡する

 今回、MITとハーバード大の研究グループは、汚染量の増加分に車の販売台数を掛けることにより公衆衛生への影響を算出した。その結果、米国で約60人が10~20年早く死亡するとの推定結果を発表した。

 また、フォルクスワーゲンが2016年末までに該当する車をすべて回収すれば130人の死亡を防止できるが、回収が進まなければ、さらに140人が早期に死亡すると考えられるとしている。

 そのほか、汚染増加によって慢性気管支炎が31件、心臓および肺の障害による入院が34件、約12万日の軽度の活動制限(欠勤日を含む)、約21万日の下気道症状を引き起こすという。これらの疾患は4億5000万ドルの医療・社会コストをもたらすが、2016年中に回収が完了すれば8億4000万ドルの将来的な支出を回避できると研究グループは結論づけている。

 これはあくまで米国内での影響算出であって、世界中を走り回っているフォルクスワーゲン車を考えれば、その影響はさらに大きくなってくるだろう。日本では、ディーゼルカーはトラックなど商用車に多く、乗用車ではあまり人気がないが、欧米では乗用車としてディーゼルが人気あり、この不正問題はより切実な大気汚染源として捉えられている。

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