連載「頭痛の秘密がここまで解き明かされてきた」第12回

処方薬「トリプタン」は急性片頭痛の救世主! 5種類の薬の特徴、服用の仕方、副作用は?

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5種類のトリプタンの使い分けは?

 では、これらトリプタンをそのように使い分けて服用したらいいのでしょうか?

 オレンジ味の「ゾルミトリプタン(商品名:ゾーミッグ)」とミント味の「リザトリプタン(商品名:マクサルト)」は水なしで口腔内に溶けるので、どこでも飲めるメリットがあります。そのため仕事中など水が近くにない時に使いやすいと言われています。ただし、口腔から吸収される訳ではないので、唾液と溶けた薬剤を早く飲み込む必要があることを忘れないでください。

 早い効果の「リザトリプタン(商品名:マクサルト)」と効果の長い「ナラトリプタン(商品名:アマージ)」は、自分の片頭痛発作時のタイミングを熟知して服用しましょう。たとえば「このまま痛みが続くと、この後で寝込むくらい頭痛が痛くなる」と予測できたら、早い効果のマクサルトを内服しましょう。そうすれば寝込む頭痛を抑えることができるなど、自分の頭痛と内服薬剤の相性のようなものがあります。また、一旦おさまった片頭痛が再度ぶり返して痛みが強くなるようなタイプの頭痛が多い人には、アマージが良い適応かもしれません。

 吐き気や嘔吐をともなう片頭痛発作で水も飲めないような場合は、内服薬ではなく点鼻薬や注射薬があるスマトリプタン(商品名:イミグラン)が有効です。

 これらトリプタンは医師の処方箋のいる薬剤ですので、医療機関の医師とよく相談されて、みなさんの片頭痛発作の痛みをうまくコントロールされることを期待しています。


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西郷和真(さいごう・かずまさ)

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授、近畿大学医学部附属病院神経内科。1992年、近畿大学医学部卒業。近畿大学附属病院、国立呉病院(現国立呉医療センター)、国立精神神経センター神経研究所、米国ユタ大学博士研究員(臨床遺伝学を研究)、ハワードヒューズ医学財団リサーチアソシエイトなどを経て、2003年より近畿大学神経内科学講師および大学院総合理工学研究科講師(兼任)。2015年より現職。東日本大震災後には、東北大学地域支援部門・非常勤講師として公立南三陸診療所での震災支援勤務も経験、2014年より現職。日本認知症学会(専門医、指導医)、日本人類遺伝学会(臨床遺伝専門医、指導医)、日本神経学会(神経内科専門医、指導医)、日本頭痛学会(頭痛専門医、指導医、評議員)、日本抗加齢学会(抗加齢専門医)など幅広く活躍する。

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