>  >  >  > 病的な恋愛妄想「クレランボー症候群」とは?
シリーズ「病名だけが知っている脳科学の謎と不思議」第9回

「私は彼に愛されてる」と思い込む妄想性障害「クレランボー症候群」は患者の7割が40代女性!

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クレランボー先生もクレランボー症候群だった?

 ところで、毛皮、シルク、ビロード、サテンの熱烈コレクターだったクレランボー先生は、クレランボー症候群だったフシもある。自分の論文を盗作されたと知るや、いきなりキレて決闘に及ぶほどの短気者で、恋のサヤ当てやスキャンダルも数知れない伊達男だった。

 そして、1934年11月16日午後1時すぎ、支離滅裂な走り書きの手紙と遺書を書き終える。「私は終わってしまった人間だ!」と叫び、やにわに銃を口にくわえた。熱血漢精神科医、62歳の無残な最後だった。

*参考文献/『アルツハイマーはなぜアルツハイマーになったのか 病名になった人々の物語』(ダウエ・ドラーイスマ/講談社)など


佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

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